[1.3 全国高校選手権3回戦 開志学園JSC高 0-3 日大藤沢高 ニッパ球]

　初出場の開志学園JSC高(新潟)は前日行われた宇治山田商高との初戦を3-2で制して全国1勝。ただ、3回戦で地元の大歓声に後押しされた日大藤沢高(神奈川)の前に屈した。雰囲気に飲まれてしまった前半に3失点。前半終了とともに交代したMF伊藤大貴主将(3年)は「3点だったら高校サッカー何があるか分からないので、『全然いけるぞ』と声をかけました」という。開志学園JSCは諦めずに後半反撃したが、MF大坪奨(1年)の右足シュートが右ポストを叩くなど最後まで1点が遠かった。

　伊藤は試合後、「ボクタチの代はチームワークだと日本一だと言い続けてきた。日本一のチームワークのチームでキャプテンで良かった。もっとこの仲間と試合がしたかった」と涙ながらに口にした。それでも学校が位置する新潟県内をはじめ、岐阜や三重、東京などから“サッカー専門学校”へ集まった3年生たちが成し遂げた全国1勝。校内にある人工芝グラウンドと寮で学んだ無名の選手たちが3年間成長を遂げて歴史を塗り替えた。

　伊藤は高校生活最後の公式戦を終えた3年生たちへ向けて「3年生たちは日本一のチームワークを持っていた。『今後も日本一の繋がりでありたい』と伝えたいです」。戦友とはいつまでも最高の仲間であり続ける。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文　吉田太郎)

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