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[選手権]サイドアタックを完結させる星稜FW大田「正直に打っても決まらない」

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[1.5 全国高校選手権準々決勝 履正社高 0-1 星稜高 駒場]

 劣勢の中で生まれた価値ある一発。星稜高を勝利へと導いたのは、またもやこの男だった。背番号10を背負うFW大田賢生(3年)は3回戦の米子北戦に続いて決勝点を奪い、チームを3年連続のベスト4へと導いた。

 2戦連発となったゴールは、前の試合と同じ形から奪った。米子北戦では左サイドを突破したMF加藤諒将(3年)のグラウンダーのクロスをヒールで流し込み、履正社戦では左サイドのFW森山泰希(3年)から送られたクロスを右足アウトサイドで流し込んだ。ともにクロスをニアで合わせて、ゴールへとつなげている。

 履正社の平野直樹監督が「昨日の練習でもクロスへの対応は練習していましたし、『ああいうボールが入ってきて、ニアで合わせてくるよ』と言っていました」と話したように、相手には警戒されていた。しかし、大田はその形に自信を覗かせる。

「サイドアタックは星稜の伝統ですし、クロスの練習ではニアが一番大事だと言われています。そこを意識してプレーしています」と、警戒された形からでもゴールに結び付けるのが自分の仕事だと胸を張る。さらに米子北戦がヒール、履正社戦がアウトサイドと技ありの得点となったが、「ゴール前では正直に打っても決まらないと思うので、相手の逆をとることが大事です」とトリッキーな形でのゴールも狙いどおりと話した。

「一昨年と昨年はメンバー外でした」と語ったように、チームは3年連続でのベスト4進出となるが、自身は初めてその舞台へと足を踏み入れる。プリンスリーグ北信越でチームが挙げた79得点中31得点を記録して同リーグ得点王に輝いたストライカーは、2戦連発とエンジン全開で準決勝へと臨む。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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