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[選手権]3発完封勝利で星稜が2年連続決勝進出!! 日大藤沢は初の4強で散る

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[1.10 全国高校選手権準決勝 日大藤沢高 0-3 星稜高 埼スタ]

 第93回全国高校サッカー選手権の準決勝が10日に埼玉スタジアムで行われ、第1試合で日大藤沢高(神奈川)と星稜高(石川)が対戦した。前半に3点の大量リードを奪った星稜が、そのまま逃げ切って3-0の完封勝利を収めた。星稜は2年連続での決勝進出を決め、12日に行われる決勝で悲願の初優勝を目指す。

 序盤からリズムを作ったのは2年連続での決勝進出を狙う星稜だった。最終ラインからボールを丁寧につないで左右に揺さ振りをかけ、スペースの生まれたサイドから攻略を図る。両SBのDF原田亘(3年)とDF宮谷大進(3年)が果敢に攻め上がり、ボランチのMF前川優太(3年)、MF平田健人(3年)から高精度のボールが送られて敵陣深くへとボールを運んだ。

 しかし、前半6分に前川のパスから左サイドを抜け出したMF藤島樹騎也(3年)が送ったクロスをFW森山泰希(3年)がヘッドで合わせるも、GK鈴木孔明(2年)の正面を突く。その後もサイドをえぐる場面を作り出すが、日大藤沢の2CBであるDF金井勇人(3年)とDF小野寺健也にはね返されてシュートまで持ち込めない時間帯が続いた。そんな中でも同19分、平田のパスを受けた藤島が中央に切れ込んでシュートを放ったが、小野寺のブロックに遭って先制点を奪うには至らなかった。

 試合の主導権を握る星稜にビッグチャンスが生まれたのは前半22分。PA内に侵入した藤島が相手DFに倒されてPKを得る。平田が狙ったシュートは鈴木のビッグセーブに阻まれたものの、こぼれ球を拾った前川のクロスが相手のオウンゴールを誘い、星稜が先制に成功した。

 先制を許した日大藤沢はFW田場ディエゴ(3年)やMF中村恒貴(3年)らが前線までボールを運ぼうとするが、1トップのFW前田マイケル純(3年)が星稜DF高橋佳大(3年)とDF鈴木大誠(3年)にタイトにつかれて攻撃の基準点を作れない。前半27分には田場が左サイドから持ち込み、最後は前田がシュートを狙ったが鈴木もブロックされて同点とはいかなかった。

 すると、前半35分に星稜が追加点を記録する。左サイドを突破した森山のクロスは相手DFに阻まれながらも、こぼれ球をMF杉原啓太(3年)が蹴り込んで2点目。さらに前半アディショナルタイムにはPA内でFW大田賢生(3年)が放ったシュートが相手のハンドを誘いPKを獲得すると、これを大田自身が蹴り込んで3-0とリードを広げて前半を折り返した。

 まずは1点を返したい日大藤沢は後半あたまからMF栗林大地(3年)とDF三明風生(3年)の2枚を同時投入し、試合の流れを変えようと試みる。しかし、同9分に田場が放ったシュートは平田にブロックされ、その後もPA内に侵入する回数を増やしたものの星稜守備を崩し切れない。逆に同12分には原田のパスから抜け出した森山にゴールを脅かされた。

 攻撃のリズムをなかなか生み出せない日大藤沢は、後半21分にMF佐藤拓(2年)を、さらに同26分にはFW石井雄大(2年)を投入。すべての交代カードを使い切り、ゴールを奪いに行く。同31分には田場のシュートのこぼれ球を石井が狙ったがシュートは枠を外し、同34分には佐藤がミドルレンジからコースを突いたシュートを放つもGK坂口璃久(2年)のファインセーブに阻まれた。

 最後までゴールを目指した日大藤沢だったがスコアを動かせず、星稜が3-0の勝利を収めて決勝進出を果たした。初めてベスト4まで進出した日大藤沢だったが、決勝の舞台を前に涙をのむこととなった。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 折戸岳彦)
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