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初出場のパレスチナ監督「日本は我々を知らない」とニヤリ

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 昨年5月のAFCチャレンジ杯で優勝し、初のアジア杯出場を果たしたパレスチナ代表のアフメド・アルハサン監督とGKラムジ・サラーが11日、日本戦に向け、公式会見に臨んだ。

 アジア杯出場権を獲得したあとの昨年10月から指揮を執っているアルハサン監督は「ディフェンディングチャンピオンである日本が初戦の相手ということで難しい試合になる。日本は過去にアジア杯で4度優勝し、アジアのみならず世界の強豪だ。しかし、我々には野心がある。目標は決勝トーナメント進出だ」と大いなる意気込みを見せた。「パレスチナは初出場だから日本は我々をまったく知らない」とニヤリとするあたりは不気味だ。

 “手応え”はある。AFCチャレンジ杯では決勝のフィリピン戦を含め、大会を通じて5試合無失点で優勝を飾った。大会後の昨秋、スウェーデン出身の長身FWマフムード・ダダが国籍を取得。堅守速攻を武器とするチームにさらに磨きをかけてきた。

 イスラエルとの民族的な対立があり、ガザ地区に住む選手を集めることが難しいという状況も、逆にチームを結束させる要素となっている。アルハサン監督は「パレスチナはサッカーとは別の問題がある。今回も22人しか来ていない」と言うが、「パレスチナには良い選手がいて、良いチームであるということを見せたい」と話し、世界にパレスチナをアピールしたいという思いも口にした。

 ベテランGKサラ―も「アジア杯に出ることは夢だった。良いレベルのサッカーをすることを見せたい」とコメント。未知なるチームが日本に挑みかかってくる。

(取材・文 矢内由美子)

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