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[選手権]逆転、逆転の決勝、星稜が延長戦制して初優勝!

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[1.12 全国高校選手権決勝 前橋育英高 2-4(延長)星稜高 埼玉]

 第93回全国高校サッカー選手権は12日、埼玉スタジアム2002で前橋育英高(群馬)対星稜高(石川)の決勝を行い、延長戦の末、星稜が4-2で勝利。初優勝を飾った。

 前橋育英が初、星稜が2年連続となる決勝の舞台。ともに4-4-2システムを組んで試合をスタートした。5度目の挑戦で準決勝を初めて突破した前橋育英はGKが吉田舜(3年)で4バックは右から岩浩平(3年)、上原大雅(3年)、宮本鉄平(3年)、渡辺星夢(3年)。中盤は流通経済大柏高(千葉)との準決勝で劇的な同点ゴールを決めているU-19日本代表MF鈴木徳真主将(3年)と吉永大志(3年)のダブルボランチで右が坂元達裕(3年)、左はU-19日本代表MF渡邊凌磨(3年)。2トップは青柳燎汰(3年)と今大会初先発のFW野口竜彦(2年)がコンビを組んだ。

 一方、前回大会決勝で2-0とリードしながら、富山一高(富山)に逆転負けを喫している星稜は雪辱のファイナル。先発はGKが坂口璃久(3年)で最終ラインは右から原田亘(3年)、高橋佳大(3年)、鈴木大誠主将(3年)、宮谷大進(3年)の並び。中盤は平田健人(3年)と前川優太(3年)のダブルボランチで右MFが杉原啓太(3年)、左が藤島樹騎也(3年)。2トップには今大会得点ランキング首位タイの大田賢生(3年)と森山泰希(3年)が構えた。

 立ち上がりからやや押し込んだ星稜がクロス、相手の背後を狙ったスルーパスへ持ち込んだのに対し、前橋育英はカウンターから渡邊凌、坂元の両SHのドリブルを交えて攻め返す。2分、星稜はGKの頭上を越えた左クロスからファーサイドの大田がいきなり決定的な右足シュート。前橋育英は6分に中央からドリブルで仕掛けた渡邊凌が右足を振りぬく。

 試合は早くも11分に動いた。自陣でボールを奪った前橋育英は最終ラインでボールを動かしてクリアしようとしたが、DFからGKへのバックパスが弱く、これを星稜FW大田がPAでインターセプト。GKがファウルで止めてしまい、岡部拓人主審はPKスポットを指さした。キッカーの前川は右足シュートを冷静にゴール右へ沈め、星稜が先制した。

 守備時に上手く数的優位をつくりながら守る星稜は、20分にも右スローインからPAでDFをかわした杉原がニアサイドを狙った左足シュート。28分には森山のスルーパスで右サイドを抜け出した杉原が再び左足シュートを放った。だが、中盤で的確な読みを見せる鈴木が相手ボールに絡み、最終ラインも粘り強く守る前橋育英も前半半ばを過ぎるとシュートシーンを増やしていく。25分には右サイド後方からのFKを起点に胸コントロールした渡邊凌が右足シュート。31分には左サイドからのサイドチェンジを受けた坂元がカットインから左足シュートを放つ。34分にもPAでこぼれ球を拾った渡邊凌の右足シュートが左ポストをかすめた。

 ただ、高橋が相手エース渡邊凌との1対1を止め、主将の鈴木が空中戦で競り勝つなど星稜の守りは堅い。前半終了間際にはスルーパスから大田が決定機を迎えるなど、逆に突き放すチャンスをつくり出した。それでも後半立ち上がりからプッシュした前橋育英が試合をひっくり返す。8分、GK吉田のフィードが両チームの選手たちの頭上を越えて敵陣PAへ流れる。これに反応した野口が上手くDFをブロックしながら左足シュート。2年生アタッカーの渾身の一撃がゴール右隅へ吸い込まれた。追いついた前橋育英は畳みかける。10分、左サイドを抜け出した渡邊凌が対応したDFを切り返しで外すと、狙いすました右足コントロールショットを逆サイドのゴールネットへ沈めた。この間わずか2分。前橋育英が逆転に成功した。

 前橋育英は15分に渡辺星に代えて下山峻登(3年)を右SBへ投入する。ただ、前回大会決勝で掴みかけたタイトルを大逆転負けで逃している星稜はこのまま終わらない。19分、右サイドのスペースを突いた大田がカットインしながらゴールエリアへクロスを入れると、最終ラインから最前線まで駆け上がっていた原田が頭で押し込んで同点に追いついた。

 オープンな攻め合いとなった後半。星稜は21分、杉原に代えて“切り札”MF加藤諒将(3年)を投入。一方の前橋育英も同じタイミングで吉永に代えてMF小泉佳穂(3年)を送り出す。前橋育英はさらに31分、野口に代えてMF横澤航平(2年)を投入。膠着したまま迎えた40分、星稜がスタンドをどよめかせる。左CKが流れたところをファーサイドで後方へ落とすと、これを受けた大田が右足シュート。GK吉田がわずかに触ったボールはクロスバーを弾いた。前橋育英も45分に右サイドでボールを運んだ坂元の折り返しを渡邊凌が右足ダイレクトで合わせたが、シュートはGK正面。守備の集中力高い両チームは得点を許さない。そして3分間が表示されたアディショナルタイムもスコアは動かず。決着は延長戦へ委ねられた。

 前橋育英は小泉がセカンドボールを回収し、横澤のドリブルが会場を沸かせる。だが、延長前半5分、星稜が再逆転をしてのける。星稜は左スローインからPAにこぼれたボールに反応した森山が左足でニアサイドを破る勝ち越しゴール。前回大会の決勝でもゴールを決めている森山のゴールで星稜が勝ち越した。星稜は8分に平田をMF中條直哉(3年)へスイッチ。前橋育英は9分に青柳のパスからスペースへ飛び出した渡邊凌が右足を振り抜いたが、シュートは枠を外れてしまう。

 星稜は延長後半開始から大田に代えてFW大倉尚勲(2年)を投入。前橋育英は2分に坂元に代えて2年生FW佐藤誠司を送り出す。総力戦。前橋育英は3分、左CKに青柳が決定的な形で飛び込んだが、ヘディングシュートはクロスバー上方へ外れた。前橋育英はその後もPAまでボールを運んだが、星稜の運動量は落ちず。そして10分、敵陣右サイドでボールを奪い返すと森山が右足ミドルを叩き込んで4点目。大会直前に発生した交通事故によって河崎護監督が不在の中、逞しく戦い抜いた星稜が1年前の雪辱を果たして悲願の日本一に輝いた。
 
(取材・文 吉田太郎)
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