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本田とユニ交換したパレスチナFWダダ「ずっと取っておくよ」

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[1.12 アジア杯D組 日本4-0パレスチナ ニューカッスル]

 アジア杯初出場のパレスチナにとって、ディフェンディングチャンピオンである日本との初戦は厳しい結果に終わった。スコアは0-4。シュート数は日本の18本に対して5本。ボール保持率は36%と、一方的な内容での敗戦だった。

 しかし、歴史的第1戦を終えた選手たちの顔には、ある種の満足感が浮かんでいた。スタジアムには多くのパレスチナ人が詰めかけ、チームを応援してくれたからだ。イスラエルとの民族的対立があり、政治的には非常に困難な状況であるパレスチナ。多くの難民が世界各地で不自由な生活を強いられており、サッカーの代表チームづくりにも多くの制限がある状況でのアジア杯参加であるだけに、うれしさを実感する光景だった。

 スウェーデン出身のFWマフムード・ダダは「スタジアムに来た観客のみんなが良いゲームを望み、我々を後押ししてくれた。残り2試合はもっと良い試合をして、パレスチナの人々が誇りに思えるようにしたい」と言う。「試合結果は残念だったが、次にこれを繰り返してはいけない。もっとよくなることを期待している」と力強い口調だ。

 試合後はFW本田圭佑(ミラン)とユニフォームを交換した。「彼は紳士的だったね。交換したユニフォームはずっと取っておくよ」。ダダは感無量だった。

(取材・文 矢内由美子)

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