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[Fリーグ]鮮烈バイシクル弾のすみだFP曽根「生涯最高くらいのゴール」

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[1.11 Fリーグ2014/2015第27節 すみだ 3-1 湘南 墨田]

 今シーズンのベストゴール候補だ。11日に行われたFリーグ第27節の湘南ベルマーレ(Fリーグ)戦で、フウガドールすみだのFP曽根直人が決めたオーバーヘッド弾である。自陣深い位置からGK揚石創が前方にロングキックを送ると、敵陣深く右寄りの位置でゴールに背を向けていた曽根は、宙に舞い、左足を振り抜いた。しっかりと足にインパクトしたボールは湘南ゴールに突き刺さった。

 この場面、曽根の意識にあったのは『ゴールを決める』ということ以上に、『攻撃をシュートで終える』ことだったという。「あの時間帯は、自分たちのやることを徹底しようということだったので、シュートで攻撃を終えようと思っていました。揚石から裏にボールが来たので、シュートで終わるイメージであれをやりました」と説明する。

「狙っていましたし、アゲ(揚石)から、そういうボールが来ればいいなと思っていたところに、本当に良いボールが来ましたね。あんなゴールは、これまで試合で決めたことはないですね。たまに自分のやっているクリニックで、ああいうプレーを見せたりはするんですが、やっておいて良かったです」と、生徒たちを惹きつけるためにクリニックでやっていたことがピッチで生きたと明かし、「次のクリニックからは、ちょっとハードルが上がりそうですね」と、笑った。

 高度なシュートを決めた曽根だが、試合が1-1だったら、この場面でゴールは狙わなかったという。「GKは見えていませんでした。それでも、ボールが上に行ったら入るイメージがあったので、そこに蹴るイメージでしたね。ただ、リードしていたから『シュートで攻撃を終えよう』『ゴールを狙おう』と思えましたけど、同点だったら、絶対に打ちませんでしたね。勝ち越し点を決めてくれたファーストセットのおかげです」と、2点目があってのスーパーゴールだったと強調した。

 鮮やかなゴールを決めたが、実は着地には失敗していたという。「いま、ちょっと腰が痛いんです」と苦笑いする曽根田だが、「普段はああいうのは狙わないし、生涯最高くらいのゴールなので我慢します」と、腰をさすりながら、勝利を決定付けた美しい一撃を喜んだ。

(取材・文 河合拓)

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