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左すね打撲は「大丈夫」と話す岡崎、震災から20年の故郷を想う

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 イラク戦(1-0)から一夜明けた17日午前、日本代表はブリスベンで練習を行った。イラク戦の試合終了間際に左太腿裏を痛めたMF今野泰幸(G大阪)はグラウンドに姿を見せず、宿舎で療養。また、左すねを打撲したFW岡崎慎司(マインツ)も別メニューで調整した。

 イラク戦の前半37分、相手選手の危険なスライディングタックルが左すねを強打した岡崎。試合後もアイシングしていたが、この日もテーピングを巻いた状態でグラウンドに現れ、ピッチ上で汗を流す他の選手とは別にストレッチなどで調整した。

 練習後、左すねの状態について岡崎は「たぶん大丈夫」とコメント。20日のヨルダン戦への影響は否定した。引き分け以上で自力での準々決勝進出が決まる最終戦だが、気を抜くことはできない。アジア杯では3度目の対戦となるヨルダンだが、前回大会はグループリーグ初戦で対戦し、1-1のドロー。試合終了間際にDF吉田麻也のゴールで追いつき、からくも引き分けた試合だった。

 04年大会でも苦戦している。準々決勝でヨルダンと対戦したジーコジャパンは1-1のままPK戦に突入。荒れたピッチにMF中村俊輔、DF三都主アレサンドロが連続失敗する中、当時主将だったDF宮本恒靖がPKサイドの変更を主審に申し出て、GK川口能活の連続セーブでPK4-3と逆転勝ちする死闘となった。

 直近の対戦でもヨルダンには敗れている。ブラジルW杯アジア最終予選で同組となり、12年6月のホームゲームでは6-0で大勝したが、13年3月に敵地で行われた一戦は引き分け以上で予選突破が決まるという状況の中、1-2の敗戦。勝てばグループリーグ突破の可能性があるヨルダンは、日本に対して苦手意識を持つことなく挑んでくるだろう。

「ヨルダンには前回もやられている。いいプレイヤーが何人もいるし、しっかり抑えながらやりたい」。そう警戒する岡崎は「引き分け以上で(準々決勝に)行けるので、焦る必要もない。その中でどうやって点を取っていくか。したたかに勝つことが目標になる」と気を引き締めた。

 この日は阪神・淡路大震災から20年。兵庫県宝塚市出身の岡崎は当時8歳だった。「すごく怖かったイメージがあるし、20年経ったのかと。友達の家がなくなったり、小さいながらにみんなで力を合わせてやらないといけないのを感じた」。そう振り返ると、「今後も忘れちゃいけないし、自分も何か貢献できるようにしたい」と、オーストラリアの地から遠い故郷を想った。

(取材・文 西山紘平)

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