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[MOM1314]前橋育英MF金子拓郎(2年)_高いスキル発揮したレフティードリブラー

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.31 群馬県高校新人大会準決勝 前橋育英高 2-0 常磐高 前橋育英高高崎G]

 今年、毎門・前橋育英高の中軸を担うことが期待される選手だ。MF金子拓郎(2年)は全国高校選手権のピッチにも立っている左利きのドリブラー。山田耕介監督が「最後のフィニッシュのところを良くしなければいけない。(ただし)スキルテクニック的にはある。彼なんか中心になっていかないといけない選手」と期待する存在はこの日、右サイドでタメをつくりつつ、打開力を発揮した。ボールを持ちすぎる部分もあったが、タッチライン際、PAでもそのドリブルで相手の守りを切り崩してシュートを連発。そして後半アディショナルタイムには中央突破からDFを引き付けて左サイドのMF横澤航平へパスを出すと「一回自分がボールを収めて、周り使って走れば帰ってくる。最後詰められればと思った」とゴール前まで走り込んで左足で2点目のゴールを奪った。

「タメ作ってドリブルもどんどん仕掛けて、あと左足でいいボールをクロスとか上げていけたらいい」と語る金子はこの日、ドリブル、左足のキックと持ち味も発揮したが、「最後決めきらないとダメ。最後の質をもっと高めていかないといけない」と反省。後半途中からは左サイドでも攻撃の軸となっていたが、「ボールにどんどん絡んで、ゴールも狙って、点に絡める選手にならなければいけない」とより成長することへの意欲を口にした。

 高校選手権では初芝橋本高との初戦で9分間出場。全国舞台で経験を積み、「チーム全員で、出れない人もサポートとかしっかりしていたから行けたと思う」と先輩たちが決勝まで全員で勝ち上がっていく姿を同じ場所で見ることができた。ただし「ちょっとしか出れなかった。出たいと思いました」と悔しさを持っている。そのピッチで躍動したエースMF渡邊凌磨(3年)は憧れであり、目標だ。「(渡邊)凌磨さんみたいな選手に。ポジションも同じなので。自分よりもタメもつくれて、ボールタッチも上手い。(渡邊に比べると)自分は全然。まだまだです」。ただその目標に近づかなければいけないという自覚はある。先輩に近づくことのできる一番大きな武器として「相手を抜き切る1対1だったら自分の強み」と挙げたドリブラーはその武器を最大限に発揮しながら、新生・前橋育英の白星に貢献し続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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