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[MOM1317]四日市中央工MF森島司(2年)_代表定着、プロ入り目指すU-18日本代表の司令塔

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.7 ジャパンユーススーパーリーグ 四日市中央工高 4-2 星稜高 時之栖Hグラウンド]

「あの子がリーダーシップ発揮してくれないと。周りにプラスアルファを出してくれる選手になってほしい」。四日市中央工高の樋口士郎監督はU-18日本代表で日本高校選抜候補でもある司令塔、MF森島司主将(2年)への大きな期待を口にする。入学当初から技術、戦術眼への評価高かった森島、そしてFW小林颯は1年時の選手権で国立4強を経験。今年は大きな2本柱としてチームにプラスアルファをもたらし、勝利へ導く存在にならなければならない。その中で樋口監督はより先を見据えて成長して欲しいという。「彼らには四中工で勝つことも大事ですけれども、次のステージでどれだけできるかということに視線を向けて欲しい。それがチーム力を高めることに繋がるんかなと思っていますけれどね」。この日はその期待通りに2人が高いレベルのプレーでチームを引っ張り、選手権日本一の星稜高に4-2で勝った。

 森島は中盤で高いスキルを発揮した。「1年の時からはボールを失う回数は少なくなったと思います。きょうは全然ダメだったんですけど、こういう(激しく攻守の入れ替わる)試合でもボールを失わないようにやっていきたい」と課題を口にしていたが、守備面でハードワークをしつつ、中盤でボールを収めて前を向きなプレー。早いタイミングで縦パスなどでテンポをつくりながら、ドリブルで中盤を突破し、またPAへ積極的に飛び出していく。攻撃を活性化した司令塔は、PA付近でのスルーパスや柔らかいクロスなどテクニックとアイディアを示した。

 入学1年目に憧れの国立でプレーし、日本高校選抜の一員として欧州遠征も経験した。順風満帆な高校サッカー生活。だが、そこに落とし穴があった。昨年は総体、選手権ともに全国に届かず。「1年目でああいうところでサッカーできて、2年目は『行けて当たり前』とチームも自分も思っていました」。悔いの残る1年。だからこそ、今年は個人として、チームとしても高い目標を掲げてその達成を目指している。1月にはU-18日本代表に選出。「チームとして全国優勝するのはもちろんですけど、個人としては代表にも呼ばれたいですし、インターハイとかプリンスでいいプレーしてプロに行けるように頑張りたいです。中盤でゲーム作るところだったり、前線に顔を出してラストパスをするところだったり、見てもらいたいです」。

 理想像は日本代表のMF柴崎岳とMF遠藤保仁。「遠藤選手は代表の試合見ていても全然(技術、判断のレベルが)違いますし、柴崎選手も攻撃にスイッチ入れて自分でゴールも決めるオールラウンダー。ああいうプレーヤーになりたいです」。憧れの存在に一歩でも近づく1年にして、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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