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[MOM1320]国見FW酒井信磨(2年)_「全てにおいて国見で一番に」常に成長求めるFWが決勝弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.13 九州新人大会予選リーグ第2節 国見高 1-0 鵬翔高 東崎]

「チームとしては心臓ですね。いつも走りのところも一番で帰ってきますし、手を抜かないというのがいいですね」。国見高の小嶺栄二監督はFW酒井信磨(2年)の姿勢を称賛する。本人は「自分が目指しているのはプロサッカー選手になることなので、走りで速いヤツもいるんですけど、そういうやつらに負けているようじゃダメ。走りの部分でも全てにおいて国見で一番にならないといけない」。走りも、守りも、得点数も国見で一番になること。誰にも負けないという姿勢を見せる酒井が値千金の決勝点を決めた。

 後半19分、国見はCB重本修作(2年)が右サイドからロングスロー。中央でこぼれたボールに反応した酒井が右足を振り抜くと、弾丸ライナーの一撃がゴールネットへ突き刺さった。「無我夢中で振りぬいたら入ったという感じですね。前半が悪かった。そこでハーフタイムに自分は悪かったらいつも落ち込みが激しいので切れそうになったんですけど(部長の)堀川先生が声かけてくれて持ち直すことができた。(ゴールシーンは)来たんで打てと打ちました」。自分を取り戻して臨んだ後半に試合を決めるゴールを決めた。

 県外の強豪チームと対戦すると自分はまだまだと思い知らされることがあるという。「まだまだですね。九州大会とか来ていろいろなチームの良い選手を見るとまだまだだなと感じさせられますし、長崎に帰って自主練習とかで努力していかないといけない。(九州大会で感じる自身の課題は)後ろ向きでもらった時CBに当てたりすると弱い。でも球際は自信がある。あと1対1なら絶対に抜けると思っているのでそこはやれると思っています」。

 ライバルたちからも刺激される向上心。それを常に持ちながら成長しようとしている。自身の武器について「裏への飛び出しとスピードですね」と語るFWは憧れの選手を「国見OBの大久保選手ですね。得点感覚が凄い」。かつて、国見を日本一へ導いた先輩FW大久保嘉人(現川崎F)のように、「団結力がいい」という今年の国見にひとつでも多くの白星をもたらす。そしてプロという夢をかなえる。 

(取材・文 吉田太郎)

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