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中学3冠経験の司令塔、G大阪ユースMF市丸の目標はユースでも「全国3冠を」

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[2.28 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜 1-2 日本高校選抜 日産]

 U-18Jリーグ選抜の攻撃をコントロールしたのはガンバ大阪ユースのボランチ、MF市丸瑞希(2年)だった。「ラストパスは全然ダメだったんですけど、ゲームを組み立てることはできたと思います」と振り返ったように、市丸はボールを失わないキープ力とパスセンスの高さを随所で発揮。中盤の底の位置から攻撃をしっかりと組み立てていた。時に個人技でDFのマークを外し、鋭いパスを通すなど高い存在感。「NEXT GENERATION MATCH」の後に開催されたゼロックス杯に臨むG大阪の応援に駆け付けたサポーターが見守る中、「ボクはホームの感覚があったのでやりやすかったです」と微笑んだが、1-2で惜敗したゲームについては「ゲーム自体は悪くはなかったと思うんですけど、シュート数が少なくて相手に脅威は与えられなかった。全然ダメですね」と反省していた。

 昨年からG大阪のトップチームに2種登録されているMF。年代別日本代表でも期待の司令塔は、日本代表MF遠藤保仁や日本代表MF今野泰幸、MF明神智和といった国内屈指のボランチ陣から学ぶことのできる環境にいる。「今野選手のボール奪取だったり、遠藤選手の展開、ゲームの組み立てとかは参考になるし、ベテランの明神選手も声とかでチームをコントロールして、自分にはまだそういうところが足りない。学べるところがいっぱいある。成長していきたい」。目の前には“贅沢”なほど参考となる選手たちがズラリ。そのプレーを見て、肌で感じながら成長していく。

 世代を代表するMFもトップチームに入ると、力不足を痛感させられることがある。「油断していた訳ではないんですけど、ボール持っていたら今野選手に取られたりして、ユースではそんなこと絶対になかった。そういうところは全然足りない。自分は足遅いので、スピードについていくのはまだ難しいんですけど、予測だったり、判断の速さだったりで補える選手になっていきたい」と今後の成長の糧にしていくことを誓う。

 今年は高校ラストイヤー。目標は高校年代の3冠達成だ。「チーム一丸となって全国3冠を目指す。去年、トップが3冠獲っているので、今度はボクたちが3冠獲って、トップチームに昇格したい」。市丸ら次期3年生は、G大阪ジュニアユース3年時に中学年代3冠を達成している“黄金世代”。「ジュニアユースとユースの違いは大きくて、簡単には勝たせてくれない」と気を引き締めるが、注目司令塔は課題としているパススピードやシュート精度の向上を果たし「自分が決められるくらいの選手」になって目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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