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完封に手応えつかむG大阪DF丹羽「やっていて楽しかった」

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[2.28 富士ゼロックススーパー杯 G大阪2-0浦和 日産]

 浦和にボールを支配される時間は長かった。しかし、ガンバ大阪DF丹羽大輝に焦りはなかった。PA内に侵入しようとする浦和の選手をきっちりケアし、送られてくるボールをはね返し続ける。完封へと導いた背番号5は、試合終了後に晴れやかな表情を浮かべた。

 序盤から浦和に主導権を握られる展開となったが、丹羽は「想定内」と話した。「浦和は昨年までと同じようなサッカーをしてくると分かっていたので、すべてが自分の頭の中のイメージどおりに対処できたのかなと思います」。

 その言葉どおり、浦和の攻撃陣から自由を奪い取る。捉えにくい浦和のシャドーに対しては、ボランチとマークを受け渡して動きを制限。仮に誰かが食い付き過ぎてしまっても、スペースに入って来る選手をきっちりと捕まえることで危機を未然に防ぐ。中央からの侵入を防ぎ続けることで、浦和はサイドから崩そうと試みるが、クロスボールは打点の高いヘッドではね返し続けて決定機をほとんど作らせなかった。

「前半はボールを持たせている感じでした。入ってきたボールを狙って奪うという形がハマっていて、やっていて楽しいくらいでした」と狙いどおりの守備を実践できたことに笑顔を見せた。

 G大阪にもなかなか好機が訪れなかったものの、丹羽はそこにも焦りはなかったと話している。「去年の勝ちパターンというか、前半に苦しい時間帯があっても後ろが我慢強く守っていれば、前は点を取ってくれるという信頼感があります」。ゼロに抑えていれば、攻撃陣が必ずゴールを奪ってくれる――。その信頼に応えるように、攻撃陣がきっちりと2得点を記録したG大阪は2-0の完封勝利を収めることとなった。

 8年ぶりにゼロックス杯優勝を飾り、3日のACLグループリーグ第2節城南FC戦、7日のF東京との開幕戦に弾みはついた。丹羽は「後ろが安定することで前も出やすくなると思う。精神的に安心を与えるようなプレーを続けていきたい」と体を張った守備でゴール前に立ちふさがることを誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

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