beacon

静岡県ユース選抜は日本高校選抜に惜敗もMF河上、FW立川らがアピール

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.8 ヤングサッカーフェスティバルU-18の部 静岡県ユース選抜 0-1 日本高校選抜 エコパ]

 0-1で惜敗したものの、静岡県ユース選抜は地元観衆の前で好内容の試合を演じて見せた。キャプテンマークを巻いたCB村松航太ら清水ユースの4人で構成された4バックら守備陣が健闘。MF大西遼太郎(磐田U-18)と河上将平(東海大翔洋高)のダブルボランチが高い位置でボールを引っ掛けてカウンターを繰り出すシーンもあった。河上や立川嶺(磐田U-18)がキープ力を発揮しながらボールを運び、シュートチャンスを生み出した。

 そして前半19分には大西のラストパスからFW加納澪(静岡学園高)が決定的な右足シュート。28分には立川のチャンスメークからPAでDFを外したMF森下龍矢(磐田U-18)が右足を振り抜き、後半にも河上の右FKから加納が決定的なヘディングシュートを打ち込むなど日本高校選抜に冷や汗をかかせた。

 静岡県ユース選抜にとっては先に繋がる大会ではない。だが、静岡代表の意地を見せたと同時に、個々がアピールした。この日はU-18日本代表の内山篤監督が視察に訪れていたが、その中で存在感を示した選手もいる。再三正確なキックを見せていた河上は「自分の持ち味であるキックが少しアピールできたので良かったと思います。苦しい時にミスが多かったので、それを今後改善したいと思います」と語り、「(東海大翔洋の一員として)今年も全国に出て高いレベルのチームに勝つことが目標です。個人的には年代別の代表に選ばれたいし、日本高校選抜だったり、レベルの高いところでチャレンジしてみたいです」と今年の目標を口にした。

 静岡県ユース選抜の指揮を執った川口敬則監督(掛川工高)は「相手のミスとかで奪ってシュートまで行けていたチャンスもあったので、決めていられればなと思います。シュートを決めることと、チャンスをシュートで終われないこともあったのでそれは今回の課題だったかなと思います」。それでもチームの主力と目されていたMF旗手怜央(静岡学園高)が日本高校選抜に選ばれて対戦相手となり、FW大野椋馬(清水ユース)が負傷欠場した中で、静岡の強さも示した。

 次の活動となる夏のSBS杯国際ユース大会へ向けて、川口監督は選手たちに「(まずは)それぞれのチームでレギュラーになりなさい。磨いて経験していってほしい」と伝えたという。国体が06年からU-16の大会へ移行されている中、U-18の選手たちにとって県選抜の活動は貴重な競争の機会。所属チームで活躍し、将来へ向けてアピールするチャンスを掴む。

[写真]正確なキックでアピールした静岡県ユース選抜MF河上

(取材・文 吉田太郎)

TOP