beacon

[CL]前半31分にイブラ退場のパリSGが延長の末、AG差でチェルシー撃破

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.11 欧州CL決勝トーナメント1回戦第2戦 チェルシー2(延長)2パリSG]

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は11日、決勝トーナメント1回戦第2戦を行い、チェルシー(イングランド)とパリSG(フランス)が激突した。前半31分にFWズラタン・イブラヒモビッチが退場したパリSGは、後半に先制されたが、試合終了間際にDFダビド・ルイスが同点ゴールを決め、2戦合計2-2で延長戦に突入。延長前半にPKから失点したパリSGだが、DFチアゴ・シウバが同点ゴールを決めて、2戦合計スコアで3-3とし、アウェーゴールでリードを奪う。このリードを守ったパリSGが3シーズン連続となるベスト8進出を決めている。

 初戦でアウェーゴールを許していたパリSGが、立ち上がり積極的に仕掛ける。前半1分、細かいパスワークからPA内でFWエディンソン・カバーニがフィニッシュを打つが、DFジョン・テリーにブロックされる。対するチェルシーも、MFエデン・アザールが高い技術を披露。速攻、遅攻の判断が良くパリSGの守備陣に圧力を掛けて行く。

 前半15分過ぎあたりから、少しテンポは落ちたものの互いに集中力は高く、球際では激しさを見せていた両チーム。前半31分にはルーズボールに対してMFオスカルとイブラヒモビッチが反応。先にボールに触ったオスカルに対して、イブラヒモビッチがオスカルの足を蹴る形になると、ビョルン・カイペルス主審はレッドカードを提示し、イブラヒモビッチは一発退場となる。

 ここまでボールを受ける回数は少なかったとはいえ、相手の最終ラインを下げる役割を果たしていたエースを失ったパリSGに対し、チェルシーはボールの保持率を高めていく。前半41分には左サイドでボールを持ったオスカルがカットインして右足でゴールを狙ったが、GKサルバトーレ・シリグの正面を突いた。

 43分にもチェルシーはPA左寄りの位置でボールを持ったFWジエゴ・コスタが右へドリブルを仕掛け、次々とパリSGの選手を抜いて行く。最後はPA内でカバーニに倒されたが、ここではファウルが認められずにプレーが続行された。シュート数は両チーム合わせて3本と多くなかったが、見応えのある前半は0-0のまま終了した。

 チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、後半開始と同時に前半に警告を受けていたオスカルを下げ、MFウィリアンをピッチに送り出す。同4分にはアザールが倒されて得たFKから、ウィリアンが意表を突く直接シュートでゴールを狙ったが、GKシリグが懸命に反応。これで得たCKの流れから、ジエゴ・コスタがオーバーヘッドシュートでゴールを狙ったが、左に逸れて行った。

 イブラヒモビッチ退場後、カバーニを1トップとした4-4-1のパリSGは、なかなかボールを持てない苦しい時間が続いた。それでも後半8分には左サイドでボールをキープしたカバーニからパスを受けた左SBマクスウェルがシュートを打ったが、DFにブロックされた。同13分にはパリSGが千載一遇のチャンスを迎える。MFハビエル・パストーレのスルーパスを最終ラインの裏で受けたカバーニが、GKティボー・クルトワをかわして左足でシュートを放つ。ゴールは無人になっていたが、ボールは左ポストを叩き、パリSGは絶好のチャンスを生かせなかった。

 後半25分にもパリSGは、パストーレがMFブレズ・マトゥイディとのワンツーからゴールに迫ったが、シュートはGKクルトワに防がれている。同35分にはチェルシーに決定機。MFラミレスがウィリアンとのワンツーからフィニッシュを放ったが、GKシリグに防がれる。それでも、このCKの流れからDFチアゴ・シウバのクリアーが中途半端になったところをDFジョン・テリーが折り返す。これをジエゴ・コスタがシュートしたがミートできず。この浮いたボールにDFガリー・ケーヒルがゴールに決めてチェルシーが1点をリードした。

 失点したパリSGは、すぐにFWエゼキエル・ラベッシとMFアドリアン・ラビオを投入。その直後にラベッシが左サイドからのクロスにヘッドで合わせる決定機を得たが、GKクルトゥワに防がれてしまう。後半39分にチェルシーは、足を痛めたMFネマニャ・マティッチを下げ、DFクルト・ズマを投入したが、同41分のCKからDFダビド・ルイスにヘディングシュートを決められて同点に追い付かれた。2試合合計で2-2となった一戦は、決着が付かないまま延長戦に突入する。

 延長開始時にチェルシーは最後の交代枠でラミレスを下げ、FWディディエ・ドログバを投入する。延長前半5分には、CKの流れからPA内でズマがヘディングしようとしたボールを対応の遅れたチアゴ・シウバが手で触りに行く。これでPKを得ると、アザールが決めてチェルシーが2-1と勝ち越した。

 しかし、パリSGも諦めない。延長前半11分にはダビド・ルイスが距離のある位置から直接FKでゴールを狙うが、GKクルトワに枠外へ弾き出される。延長後半8分にはCKからチアゴ・シウバがヘッド。最初のヘッドはGKクルトワに弾かれたが、2本目のCKから再びチアゴ・シウバがヘッドで合わせると、ボールはGKクルトワを越えてゴールに決まる。その後、DFブラニスラフ・イバノビッチを最前線に上げたチェルシーのパワープレーを凌ぎ切り、アウェーゴール差でパリSGが8強進出を決めている。

▼関連リンク
欧州CL14-15特集

TOP