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[UAチャレンジカップ]昨年決勝の雪辱!韓国から参戦の彦南が佐野日大下して初優勝!

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[3.25 UAチャレンジカップ決勝戦 佐野日大高 0-1 彦南高 富士緑の休暇村]

 「第7回アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SPRING」決勝が25日に行われ、前回大会優勝の佐野日大高(栃木)と韓国から参戦した彦南高が激突。FWジョ・ヨンウクの決勝ゴールによって、彦南が1-0で勝ち、初優勝を飾った。

「昨年は準優勝だったのでぜひ優勝したかったんですけれども、最後いい結果に終わって良かったと思います」。韓国の高校王者、彦南のFWイ・ムエダム主将は昨年の決勝で敗れている佐野日大にリベンジして成し遂げた優勝に誇らしげな表情を見せていた。開始直後の接触プレーで彦南MFが脳震盪を起こし、救急車で病院へ搬送されるアクシデント。彦南は約20分間の中断後も攻め続けたが、MFソ・ホンジュンの決定的な右足シュートが佐野日大GK佐藤隼(新3年)のビッグセーブに阻まれるなど先制することができない。

 一方の佐野日大もFW青木佑斗(新3年)の右足ミドルやFW末岡北都(新3年)のヘディングシュートなどでゴールへ迫るが、相手の厳しいプレスの前に思うようにボールを運ぶことができない。なかなか前線にボールを入れることができず、守備に時間を割かれる試合展開になった。それでもCB高柳洸太やCB田村慶也、MF小矢島成輝(全て新3年)が相手の強引な突破を阻止するなど根気強い守りを見せる佐野日大は、ここまでの4試合で17得点をたたき出している彦南の攻撃を必死に跳ね返して得点を許さない。

 後半10分、彦南は右クロスからジョ・ヨンウクが右ポスト直撃のヘディングシュート。逆に12分には佐野日大がMF久岡拓馬(新3年)と末岡のコンビで右中間を突破する。だが、彦南はラストパスをカットして決定的なシュートを打たせない。佐野日大は14分にも小矢島が思い切ったロングシュートにチャレンジ。だがその後は縦パスの精度を欠き、ハイプレスから敵陣でボールを引っ掛けてしまう彦南の前に攻撃が沈黙してしまう。

 迎えた30分、韓国王者がついにゴールをこじ開ける。彦南はMFソ・ボイルの右FKをファーサイドでフリーのジョ・ヨンウクが頭で合わせると、ボールは逆サイドのゴールネットに吸い込まれた。粘る佐野日大も左SB平田悠太(新3年)のドリブルでの仕掛けなどで相手の守りに穴を開けようとしたが、「前からのプレッシングが激しいのでそれが結果に繋がっている。あとは信頼関係が良くてコミュニケーションを取ることができている」(イ・ムエダム)という彦南に最後まで堅い決定打を打たせてもらえず、0-1で敗れた。

 佐野日大の末岡は「去年も優勝して2連覇を目指してやったんですけど、決勝で負けてしまって悔しいです。決勝みたいに集中力が切れた時に失点してしまうことがあるのでそこを修正したい」と課題を口にした。一方、優勝した彦南のイ・ムエダムは次の目標へ向けて切り替えていた。「(今大会で)良かった点はチームとしてコミュニケーションを取れたこと、チームとして高まってきたこと。あと悪かったところはもうちょっと走り込まなければいけないと思いました。近々夏場に全国大会があるんですけど、そこでも優勝チームとして結果を残していきたいと思っています」。大会期間中に栄養講習会や元日本代表MF金田喜稔氏によるサッカークリニックが行われるなど、実戦以外にもサッカーを学ぶ機会が提供されていたアンダーアーマーチャレンジカップ。タイトルは昨年準優勝の悔しさを持って再挑戦してきた彦南が獲得した。

(取材・文 吉田太郎)
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