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日本vsウズベキスタン 試合前日のハリルホジッチ監督会見要旨

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 日本代表は30日、試合会場の味の素スタジアムで公式練習を行い、31日のウズベキスタン戦に向けて最終調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席した。

バヒド・ハリルホジッチ監督
「2試合目の準備をしている。1試合目に関しては本当に満足している。選手には2試合目も勝利するよう求めている。勝利に対するダイナミックさを続けるように言っている。昨日は少し疲労回復も考えてトレーニングした。今日もすでにミーティングを行い、我々がどういったことをすべきかという話をした。明日は1試合目とまったく違うメンバーを組みたいと思っている。少しリスクがありすぎるかなとも思うが、この合宿に来てくれたほとんどの選手を使おうと思っている。この合宿に参加したすべての選手に関して試合を通して知識を深めたい。

 今朝、分析したが、これまで日本代表がどのようなプレーをしていたかと比較しながら、守備に関しても攻撃に関しても、前の日本代表よりも向上したことが見られた。ただ、3、4日間でいきなり向上することはフットボール界ではあり得ない。さらに年月を重ねてトレーニングしないといけない。私が要求したことに選手がすぐに応えてくれたことには満足している。我々は道を見せることができた。このチームはもっと高いレベルに到達できると思う。

 選手たちが私の要求にさらに応えることを期待しているし、それができると思っている。そのために、できるだけ多くの選手に機会を与え、プレーさせたい。特に強調したいのは選手の普段の行動、そしてグラウンド上での行動だ。本当に良い雰囲気をつくってくれた。これに関しても大きな仕事だったと思っている。ホテルで選手とディスカッションし、多くのことを選手たちとやってきた。この1回目の合宿が良い結果になることを期待しているし、日本がさらに前に進めるよう期待している。

 ウズベキスタンは前回、(日本の)ホームで我々を倒し、我々を苦しめた。もう一度、彼らに挑戦し、勝ちたいと思っている。内容に満足するのではなく、まず勝利。向上して勝つという道を進んでいきたい」

―ここまでセットプレーの練習をあまりやっていないが?
「FKに関してはトレーニングする必要がある。今のところはミーティングを通じて直接FK、間接FKに関して、ポジションごとにどういったタイミングで何をするかという役割を説明している。次の合宿ではもっとトレーニングしていきたい。まだここに来て、日が浅い。今回の2チームはまったく違う方法でやるし、すべてをやり切る時間はなかった。次回の合宿ではもう少し人数を減らし、より正確な選手の情報を持ったうえでオーガナイズしていきたい。もっとトレーニングして、何を向上させないといけないかに焦点を当ててやっていきたい。

 FKに関しては、(日本代表における)ここ数年の統計も取った。ここ数年、FKから得点がほとんど入っていないのではないか。ただ、失点もほとんどなかったと思う。しかし、現代フットボールでは33%がFKから入るとされている。そこで存在感を見せつけなければ、また問題が起こるし、そこに向上するチャンスがあると思う。そこに関してもトレーニングしていきたい。攻撃のFKでは良いキッカーがいるし、そのクオリティーがあれば、より効果的になり、試合に勝てるのではないかと思う」

―ウズベキスタン戦に向けてどういう指示を出しているのか?
「アグレッシブさ、ボールを奪うところ。ゾーンプレスも必要なところで正確に行わせたいと思っている。前回よりももっとリスクを負って、ブロックを前に上げていきたい。選手には前に行きながらの守備を要求している。チュニジア戦である程度できたと思っているが、このやり方を続け、時間をかけて、組織的なトレーニングを重ねることで実現させていきたい。常に向上させていきたい。

 攻撃面に関しては、(チュニジア戦の)統計を見て、おそらく550本ぐらいのパスがあり、39%の1タッチが成功した。正確な早いパスを前に進めるということを要求している。特に奪った瞬間、最初のゾーンからできるだけ素早く出ることを要求している。できるだけ前線の一番ボールを受けやすい選手につなげたいと思っている。

 ペナルティーエリアではもっとアグレッシブに行けと話している。ペナルティーエリアの前でFKをもらう状況が少なかった。ホームだし、このチャンスをしっかりモノにしたい。ペナルティーエリアの前でFKをもらって、直接入れることを狙っていきたい。センタリングに関しても、サイドの深いゾーンからだけでなく、アーリークロスを狙うことも要求している。(ゴールまで)30m、40mからでもミドルシュートを狙っていく。こうしたディテールにトライし、トレーニングして、向上させていきたい」

―どのような選手が生き残っていけるのか?
「まず日本の中で良い選手を探したいと思っている。もちろん、海外でやっている選手も視野に入っているが、とにかくそのときに良い選手を選ぶ。次回の合宿ではおそらく人数を絞るが、21、22人のフィールドプレイヤー、さらに4人のGKを考えている。日本の中での選手を十分に把握しているわけではない。海外でプレーしている選手についても、実際に現地に赴いて、話をしながら見ていきたいと思っている。日本では国内のリーグ戦をできるだけたくさん見たい。ここには呼んでいないが、2、3人の興味深い選手を発見した。その選手に関しても直接見に行きたいと思っている。とにかくより良い選手を選ぶということ。日本代表は全員に開かれている。全選手が日本代表に入るための準備をしておいてほしいというメッセージだ」

(取材・文 西山紘平)

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