beacon

[ミズノカップIN香川]戦友たちが全国目指して共闘!“巧者”九州国際大付の杉山監督が境イレブンにアドバイス

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.30 ミズノカップIN香川予選リーグ第3節 境高 0-1 九州国際大付高 瀬戸大橋記念公園球技場]

 高校年代の強豪16チームが優勝を争う第3回ミズノカップU-18 IN うどん県(香川)2015は30日午後、予選リーグ最終節を行い、境高(鳥取)と九州国際大付高(福岡)との一戦はDF溝上暉浩の決勝ゴールによって1-0で九国大付が勝った。

 試合後、ピッチサイドで行われていた境のミーティングの中央に九国大付・杉山公一監督の姿があった。杉山監督の言葉を境イレブンは時折笑顔を見せながら真剣な表情で耳を傾けている。境の廣川雄一監督は「九国さんとやることでいいところを吸収しようと言っていた。九国さんは試合巧者。(戦力的には劣っているが)最後ヒガシ(全国高校総体優勝の東福岡)と食うか、食われるかというようなところまで行く」。九国大付がどのような意識で戦っているのか、数年来ミズノカップに出場している縁もあってこの日、アドバイスが実現した。

 境は09年度の全国高校選手権において、“カベナチオ”と評された堅守によって16強へ進出するなど全国舞台でも活躍してきた県立校だが、近年は中国地区屈指の強豪、米子北高の壁に阻まれて全国大会へ出場することができていない。激戦区・福岡で強敵との力の差を埋めて勝ち切り、全国出場も重ねている九国大付の指揮官から受けた「相手が何を考えているのか、考えること」や「自信のないようなしぐさで相手に弱点を見せないこと」といったアドバイスは貴重なものになったはずだ。境はこの日、MF森田康弘(新2年)の先制ゴールとFW阪田快豊(新2年)の2発、MF持田駿(新2年)のダメ押し弾によって日本航空高戦で1勝し、九国大付戦もチャンスをつくって持ち味の粘りも発揮するなど、自信と九国大付から伝授された戦い方のヒントを身に着けて大会を終えた。

 一方、九国大付はこの試合前のウォーミングアップから非常に熱い雰囲気が伝わってきていた。それまで、どこか淡々と進んでいた大会について杉山監督が指摘。連戦の疲れか、結果が見えていたこともあってか、敗退校など各校の大会へ臨む気迫がやや薄れている感があった中、九国大付は指揮官の檄もあって立ち上がりからDF瓦林陸主将(新3年)中心にフルパワーで相手に襲い掛かり、溝上が先制。その後もFW田中裕康(新3年)が鋭いドリブルでGKをかわすようなシーンを見せるなど、アグレッシブな攻守によって予選リーグ最終戦で今大会2勝目を挙げた。「気持ちはあるけれど技術がないからシュートが枠にいかない」と杉山監督は苦笑いしていたが、それでもプリンスリーグ九州開幕へ向けた準備として、また大会を締める意味でも内容ある70分間だった。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
第3回ミズノカップU-18 IN うどん県(香川)2015

TOP