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日本vsウズベキスタン 試合後のハリルホジッチ監督会見要旨

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[3.31 JALチャレンジ杯 日本5-1ウズベキスタン 味スタ]

 日本代表は31日、JALチャレンジ杯でウズベキスタン代表と対戦し、5-1で快勝した。MF青山敏弘、FW宇佐美貴史、FW川又堅碁がそれぞれ代表初ゴールを記録。大量5ゴールを奪い、ハリルジャパン初陣となった27日のチュニジア戦(2-0)に続いて連勝発進を飾った。

以下、試合後のハリルホジッチ監督会見要旨

バヒド・ハリルホジッチ監督
「みなさんに喜んでもらえてよかった。後半は効果的で、素早い攻撃ができた。ウズベキスタンは良いチームで、我々に多くの問題を起こした。ハーフタイムにはオーガナイズとブロックを指示し、カウンターから2点目、3点目を狙っていこうと伝えた。そしてタクティック(戦術)を変更し、空中戦で勝負に挑むということも追加した。我々は正確にポジションを取り、それによって何点か取ることができた。得点はスペクタクルなものだったし、選手にはおめでとうと言いたい。この10日間、素晴らしい合宿ができたことに感謝したい。この2試合の準備は簡単ではなかった。いろんな人に意見を聞き、みんなで仕事をしてきた。関わってくれた多くの人に感謝したい。

 私はかなりのリスクを背負った。この2試合で27人のプレイヤーを使った。これはものすごいリスクだ。しかし、選手はハーモニーを持ち、競争心を持って、プレーしてくれた。全員がプレーを見せたいと言っていたし、後半から入ってきた選手も得点を取った。本当に素晴らしい出発だと思っている。ただ、まだ何かを成し遂げたわけではない。それはまだ焚き付けないでほしい。我々には続けなければならない道がある。まだまだ良くなると思うし、(いつも)5点も取ることはできない。今日は例外的に多くの点を取り、スペクタクルな試合ができた」

―これからもレギュラーを固定せずにやっていくのか?
「私はメンバーを決めるというやり方はしない。20人ほどのフィールドプレイヤーと何人かのキーパーについて、多くの可能性を持って使っていきたいと思っている。できるだけ現地で見て、だれがそのとき一番パフォーマンスが良いかを見たい。今夜見たのは、競争心を持って戦ってくれた選手たちだ。日本代表はこうやって強くならないといけない。こうすれば向上していくと思う。

 この2試合を見たが、さらに2、3人、おもしろいなという選手もいた。今、20人のフィールドプレイヤーと3人のキーパーを選べと言われても難しい状況にある。それだけ選手のクオリティーが高いものだと確信した。競争心を持たなければいけない。たくさんの目的があるし、たくさんの野心を持たなければならない。各合宿でより良い選手を選んでいきたい。国内、海外に関わらず、日本のすべての選手を見たいと思っているし、チャンスを与えたいと思っている」

―この2試合で一番の収穫は? 6月から始まるW杯予選に向けた手応えは?
「私は考えを間違えるかもしれないが、映像をたくさん見てきて、(日本代表には)アグレッシブさが足りないかなと思った。プレーのスピードも思っていたのと少し違った。この合宿でアグレッシブさとコンタクトという部分は見えてきたし、高いレベルでやってくれた。特に強調したのは、前に行くスピード。この2試合でかなり多くのチャンスをつくったと思う。このチームはもっと速く、もっと強いチームになると思っている。スペクタクルで、より効果的なサッカーができると思う。

 W杯予選の突破というのはまた別の話で、もっともっと向上しないといけない。予選を突破したいという気持ちはみんな持っているし、それは私の最初の大きな目的でもある。モスクワの話もしている。もしいつか予選突破することができれば、そのときにW杯のことは考えたい。何かをそこで成し遂げたい。予選で負けてしまったらしょうがない。何かをトライしたい。すでに始めているが、(選手には)勇敢さ、大胆さを持てと言っている。そして自分に自信を持ち、コンプレックスを抱くなということも言っている。強い相手に負けることもある。しかし、どんなチームにも勝てるということを考えないといけない」

―アグレッシブでスピードのある攻撃だが、ボールを失い、攻められる回数も増える。その部分のマネジメントはどう考えているか?
「今日はタクティック(戦術)で、(後半から)水本をボランチに置いた。空中戦に強いと感じていたからで、最初から伝えていたが、水本は『このポジションはやったことがない』と驚いていた。しかし、前もって準備をしていた。もちろん間違えることもあるが、これはタクティクスだ。後半に水本を入れてブロックをつくり、特に左サイドから攻めようとした。ただ、1点取られたので満足はしていない。交代しようとしていたので、(相手の)得点がどうやって入ったのか見ていないが、疲労もかなり来ていた。

 ディフェンスに関しては、オフェンスの選手が最初のブロックになってくれという話をしていた。全員でディフェンスするトレーニングをしている。これが現代フットボールだ。今日の試合は本当にスペクタクルで、コレクティブだったと思う。おそらく多くの人が評価してくれるのではないか。2、3点はスペクタクルなゴールだった。満足していない人もいると思うが、霜田技術委員長は満足していた(笑)。彼もたくさんの仕事をしてくれた」

―アジア予選では引いた相手も出てくるが、その場合は違う戦いになるのか?
「高い位置からプレスをかけに行くよう要求しているが、第1ラインと第2ラインがスペースを空けていた。今回はほとんどトレーニングをしていないので、(試合の中でプレスが)弱いところが見つかり次第、グラウンドの横から指を差して、そこを修正した。後半は罠を仕掛けた。我々はブロックを下げたが、これはわざとだ。相手を来させて、スペースを空けた。そしてボールを奪って素早く攻めた。それによって4点取った。

(ブラジルW杯の)日本対コロンビアを思い出してほしい。もう見たくないかもしれないが、信じられないくらいナイーブだった。全員が(自陣ゴール前の)16mの中に入っていた。初めての試合ですべてにオートマティズムを見つけるのは難しい。(6月に)W杯予選が始まるが、毎試合準備がある。ブロックを高く保つこともあるし、低く保つこともある。もしくは真ん中に保つこともある。それはシチュエーションによる。いつも高い位置から仕掛けるのは不可能だ。そういうアドバイスをしていく。そうすればもっと向上する。この2試合はプレスに行くときと、ブロックを低い位置に置くときとに分けた。選手はそれを実行してくれた」

―5得点の中で一番スペクタクルで好きなゴールは? 4月14日にW杯予選の組み合わせ抽選会があるが、どんな準備をするか?
「青山の1点目が一番スペクタクルだった。素晴らしいボレーで、テクニックはパーフェクトだった。すべてのゴールが素晴らしかったが、柴崎のゴールも素晴らしかった。これもスペクタクルだった。みなさん気づいたと思うが、岡崎がこのボールに付いて行った。点を取りそうになったが、わざと柴崎に点を取らせた。これは素晴らしいと思う。本当にめずらしい、素晴らしいことだ。こういうゴールはどこにも存在しない。みなさん気づいたか分からないが、これは素晴らしいゴールだ。これが一番スペクタルかもしれない。(岡崎は)チームのためにああいうことをした。

 4月14日だが、私はそこ(抽選会)にいない。一番悪いグループに入ることを予測している。その時期はヨーロッパに行って、選手を見たいと思っている。霜田技術委員長か大仁会長が(抽選を)引くのか分からないが、これで予選突破できなかったら、私のせいではなく、霜田技術委員長のせいだろう(笑)」

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