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「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」ともに前評判高い注目対決はG大阪ユースが四日市中央工を4発圧倒!

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[3.14 アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ予選リーグ G大阪ユースA 4-1 四日市中央工高 J-GREEN堺]

 3月14日と15日に開催された第1回「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」関西大会は初日から今年の高校年代を代表する好チーム、ガンバ大阪ユースAチーム(大阪)と今年の高体連注目の強豪、四日市中央工高(三重)が激突。G大阪ユースがU-18日本代表FW高木彰人の2ゴールなどによって4-1で快勝した。

 フットボールと「ガチ」で向き合うユース年代のプレーヤーたちが自身とチームの成長を目指す「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」。日本一を「ガチ」で目指す両雄による注目対決は、G大阪ユースの強さが際立った。

 ともに日本高校選抜候補のMF森島司主将とFW小林颯を擁する四日市中央工を相手にG大阪ユースは前半から長短のパスで圧倒してみせた。トップチームから合流したU-18日本代表MF堂安律を右MF、すでに昨年のナビスコ杯でトップチームデビューを果たしている高木を左MFに配置。世代屈指の司令塔、MF市丸瑞希主将とMF岩本和希をトップ下に並べた陣容のG大阪ユースは前半7分に敵陣でインターセプトした市丸が左足シュートを放つと、8分には左SB初瀬亮が対角線上のクロスボールを逆サイドの堂安へ通してチャンスに結びつける。

 10分にも初瀬からのラストパスを高木が合わせるなど決定機をつくるG大阪は、20分にスコアを動かした。右サイドから堂安とのワンツーでPAへ割って入った高木が右足で先制点を流し込む。さらに27分には右サイドからのラストパスがDFに当たってコースが変わったものの、ゴールを背にしてコントロールした高木が反転しながらの左足ボレーをゴールへ突き刺して2-0とした。

 切り替え速い攻守と攻撃タレントの個を活かした自慢の攻撃力がウリの四日市中央工だが、受けに回ってしまい、いいところを全く出すことができない。一方のG大阪ユースは市丸、高木、岩本、初瀬、そして堂安の5人がトップチームのキャンプに帯同し、年代別代表やJリーグ選抜の活動などでこの日が今年初めてフルメンバーで臨んだ試合。それでも市丸が「このチームになって全員揃ったんは初めてやったんですけど、去年からやっていたんであんまやることは変えずにいい形でできたと思います。みんながハードワークできていたし、みんなサポート速くて自分としてもやりやすかったかなと思います」と語ったように、G大阪ユースはとても今シーズン初めて戦う11人とは思えないようなパスワークや守備をして見せる。

 とにかく受けてからパスを出すまでのスピードが速い。非常に速い判断、視野をベースにショートパスでの崩しと一発で局面を変えてしまう正確なミドルパス。四日市中央工は25分に小林が左足シュートへ持ち込んだが、前半は切り替えの面でも相手に劣るなど、相手に圧倒される展開だった。

 市丸が「自分たちのサッカーを貫いてどんな相手でもしっかりと3点獲れるチームを目指している」というG大阪ユースは後半1分に初瀬が正確な右足シュートを決めて加点すると、8分にも個人技でPAへ侵入した堂安のゴールで4-0と突き放す。四日市中央工も後半は前に出る本来の厳しさが戻り、ボールを奪い取ってから鋭い攻撃に移すシーンが増えた。そして後半30分にMF上田航大の右足ミドルがゴールを捉える。そして試合終了間際の32分には小林が左足で1点をもぎ取った。点差が開いた状況でも心折れることなく必死に戦い続けて奪った四中工の1点は讃えられるもの。だが、後半ややペースダウンしながらも快勝したG大阪ユースの強さは別格だった。

 市丸や高木をはじめ、MF吉岡裕貴、CB松岡秀平、FW小田垣旋らG大阪ユースの現3年生は3年前にG大阪ジュニアユースが全国3冠を成し遂げた時の主力。外部から194cmGK羽野匡哉や182cmFW武田太一、CB川浪龍平らが加わり、そこから3年間、ユースチーム内での競争だけでなくトップチームや年代別日本代表などで揉まれながらさらに成長を遂げてきた。今年、プレミアリーグのライバルや日本一を目指すチームは間違いなくG大阪ユースをターゲットにしてくるだろう。それを選手たちは跳ね返す意気込みだ。

 それでも梅津博徳監督は「危機感でしかないです」という。「(周囲が)期待している分、(選手には)もっとできなアカンやろう、もっと違いを見せたいっていう想いと過度なプレッシャーがある」。重圧、注目の中で結果を出すことは簡単ではない。その中で結果を求める困難な挑戦となる。高木は「3冠はジュニアユースの時に取ってしまっているので周りからはガンバ倒そうとなっていると思うんですけど、自分たちは王者ではない。ジュニアユースの時はジュニアユースでユースはユースなんで、一からチャレンジしていきたいと思っています」。1年間ベストの状態を保ち、力を発揮することができるのか。主力だけではないチーム全体の強さを発揮して困難を乗り越える。

(取材・文 吉田太郎)
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