[3.14 アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ予選リーグ 阪南大高 5-0 高知中央高 J-GREEN堺]

　フットボールと「ガチ」で向き合うユース年代のプレーヤーたちが自身とチームの成長を目指す第1回「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」関西大会(3月14日、15日)に大阪の強豪、阪南大高が出場。大会初日の予選リーグでは東海学園高に競り負けたものの、DF村川晶教のゴールなどによって高知中央高を5-0で破ると、2日目にはG大阪ユースのBチームに2-0で勝利した。

　昨年は全国高校総体予選が3位。全国出場2枠をあと一歩のところで逃すと、選手権予選決勝では履正社高に1-2で競り負けて、初の全国選手権にもあと一歩のところで届かなかった。プリンスリーグ関西でも開幕7連勝を飾りながら、後半戦で苦戦を強いられて最終順位は5位。昨年のチームは下級生の頃から出場していた選手が多かったためにシーズン開幕当初は好スタートを切っていたが、その差をライバルたちに徐々に詰められて、全国切符を懸けた試合やシーズン後半に強さを発揮することができなかった。

　迎えた今年、一時先発を掴んでいたCB小松拓幹を除くとメンバーは大きく入れ替わった。その中でチームは新3年生と新2年生とを分けて強化。「アンブロGACH1-TR【ガチトレ】キャンプ」で今年初めて新2、3年生を合流させた。濱田豪監督は「例年に比べたら球数はいる。シーズン長いんで今完成させる必要はないかなと。人間的に乱す子もいないし、ウチらしいチーム」。この大会では主力、控えを分けずに「ごちゃごちゃにしながらやっている」(濱田監督)という選手起用。初日はMF吉田康平ら軸となりそうな選手も交代出場で起用されていた一方で、新2年生のCB溝脇逸人が豪快なヘディングシュートを叩き込むなどアピールしていた。

　濱田監督が「(今は)一番だらしないけれど、コイツがやらなければいけない年。コイツがしっかりすれば強くなると思う」と期待する存在が左SB岸元海主将だ。この時点では先発を掴むまでに至っていなかったが、チーム一の運動量を持つプレーヤー。岸元は「ボクは長友選手みたいな守備も堅くて、スタミナもあって、一番走れて、90分間走り続けられるような選手になりたい。そこは自信あります」と成長を誓う。サッカーに対する「ガチ」な想いを持って、仲間たちとともにチームを強くする。
　
　昨年からメンバーが入れ替わったことによって周囲からの評価は決して高くないという。それでも吉田やMF後藤大地、MF朴賢太、SB朝比奈活良ら個々も全体的にレベルは高く、選手たちもやれる自信を持っている。岸元は「去年はインターハイも、選手権もあと一個のところで力不足で負けてしまった。まずインターハイは2チーム出られるんでそこで結果残して全国行きたい。インターハイに出場して上まで勝ち上がっていきたいです」。この後、新2、3年生は総体予選までまた分かれて強化していく模様。多くの選手にチャンスが与えられる中、それぞれが成長を遂げて全国切符獲得を目指す。

[写真]期待の左SB岸元ら阪南大高イレブンは昨年あと一歩で逃した全国出場を目指す

(取材・文　吉田太郎)

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