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7戦中5戦ゼロ封の千葉MF佐藤勇「ここ数年のジェフとは全く違う」

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[4.11 J2第7節 千葉2-0大宮 フクダ電子]

 開幕から7戦無敗で首位に立ったジェフユナイテッド千葉。新加入のMFパウリーニョの活躍が目立つが、ドイス・ボランチを組むMF佐藤勇人の働きも見逃せない。前でボールを奪い取れる力と機動力のあるパウリーニョを巧みに使い、中盤のバランスを取っている。

 中盤でハードワークを見せる33歳は「かなりキツかったですね」と90分を振り返り、「ただ、パウリ(ーニョ)と自分でプレスに行ってボールを取ることもそうですが、一人がプレスに行って、その次でもう一人のボランチが奪う形が増えてきているし、それが自分たちの形になってきているので。チームのスイッチとして、プレスを続けて行きたいですね」と、充実の表情を浮かべた。

 特にケアをしていたのがMFカルリーニョスの動きだ。「大宮は、やっぱりあそこが起点になるので。あそこからのサイドチェンジや正確なフィードがあるので、あそこをフリーでやらせないように常に見ながらプレーしました」と明かす。

 攻撃面でも機を見て前線へ攻め上がった。後半32分にはPA内でMF田中佑昌からのボールを受け、リターンパスを出した。そこからのクロスが、MF井出遥也の先制点につながった。

 精力的に走り続ける佐藤勇やパウリーニョに引っ張られるように、チーム全員が戦っている。それが今季の千葉の強みだと佐藤勇は話す。

「自分たちは少しでも手を抜いてしまうと、どんな相手だろうと勝ち点3を取れないと思う。今年のチームは100%やることで勝ち点3が取れると思っているので、最後までみんな体を張ってやれている。試合が終わった後は、みんな『しんどい』と言っていますけど(笑)、今日も自分を含めてしんどかったですけど、それがしっかりプレーして戦った証拠だと思うので、試合が終わるまで走って勝ち点3を取れるようにやっていきたいです」

 千葉がJ2に降格して早くも6シーズンとなった。『今季こそ』の想いは、誰もが持っているはずだ。そして、関塚隆監督の元、チームには基盤ができつつある。「しっかりと守備から入って、点が取れているのが大きいです。得点を取ってからのゲームの締め方とか、運び方っていうのは、ここ数年のジェフとは全く違う。そこは今年のジェフの強みだと思っている」と言い、「ただ、今後は点が取れないときもあると思う。そういうときにどう戦っていくかが、チームとして重要だと思う。また試合も続くし、ゴールデンウィークも近いので良いチームをつくっていきたいです」と、次に上がってくるであろうテーマに言及した。

 7節での首位浮上についても「上にいることは気持ち良いこと」としつつも「ハードワークしているからこそ言えるわけなので、これを継続していきたいです」と、継続していくことの重要性を説いた。

(取材・文 河合拓)

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