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[MOM1362]広島ユースFW加藤陸次樹(3年)_トップ帯同で成長のエース、開幕戦で有言実行の3発!!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.12 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 履正社高 2-4 広島ユース 万博記念競技場]

 有言実行の3発だった。サンフレッチェ広島ユースの10番FW加藤陸次樹(3年)はプレミアリーグWEST開幕戦でハットトリックを達成する大活躍。まずは前半36分、双子の兄、加藤威吹樹の右CKにファーサイドから飛び込んで頭で先制ゴールを叩き込む。さらに39分には「今シーズンああいう形で得点できている。(兄との連係は)寮にいる時も話している。意識していますね」と今度は加藤威の左クロスをDFの間に入ってヘディングシュート。一発の魅力ある兄の左足と弟のマークを外す動き、ヘディングの強さ、そして兄弟の阿吽の呼吸で奪い取った2ゴールが広島に試合の流れを引き寄せた。

 そして加藤陸が再び会心の表情を見せて喜んだのが、後半23分。「一番得意な形」という背後への飛び出しで、MF長沼洋一からのループパスを引き出す。そして、飛び出してきたGKよりも早く、打点の高いヘディングでボールをコントロール。そしてすぐさま、浮き球を右足でゴールへ押し込んだ。「チームとしては開幕戦を絶対に勝利で入るということを目標にやっていて、個人としても開幕戦でハットトリックということを言っていて、それを有言実行できたので凄く嬉しいです」。開幕戦でエースが決めた会心の3発だった。

 得点シーン以外にもポスト役として奮闘。空中戦の強さも発揮した。後半13分には前線でボールを受けると、鋭いターンでDFを振り切ってスルーパス。これがチームの3点目に繋がった。怪我のためにトップチームのキャンプには参加することができなかったものの、この春はトップチームに帯同。Jリーグ屈指の点取り屋であるFW佐藤寿人やU-22日本代表のFW浅野拓磨の動きから学ぶことができた。「寿人さんの動きとかを見習って凄く成長できたと思います。寿人さんを見る時もあるし、浅野君やFWの選手を凄く参考にしている。動き出しのところとかは寿人さんに『こういう動きはいいよ』とか『こうしたらいい』とか言ってもらえたので嬉しいですね。1パターンではなく、逃げる動きだったり、近づいて逃げたり、(ゴール前での)いろいろなデパートリーがあるのが持ち味になってきました」。沢田謙太郎監督も「陸次樹はいろいろなボールに反応できる」と目を細めていたが、エースは掴んでいる好感触を結果で表した。

 今季の目標については「去年は悔しい想いをした。今年はストライカーとしてチームを勝たせることをして、日本一を目指していきたい」ときっぱり。有言実行のストライカーがゴールを重ねてチームを日本一へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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