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[MOM1366]浦和ユースDF橋岡大樹(1年)_中学時代から浦和ユースの先発務める逸材DFが完封勝利貢献

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.19 高円宮杯プリンスリーグ関東第2節 浦和ユース 1-0 三菱養和SCユース 大原]

「足元、技術というより、ガッツっていうか気合で守ることが得意だと思っている。そういうところは誰にも負けないでできるようになりたいと思っている」。21日から始まるU-16日本代表のイタリア遠征メンバーにも選出されている15歳、浦和レッズユースのCB橋岡大樹(1年)はとても存在感があった。

 中学2年時に浦和ジュニアユースの主力DFとして全日本ユース選手権(U-15)大会優勝を経験している橋岡は、中学3年生だった昨年6月から浦和のユースチームで活動。そして右SBの先発に抜擢されて公式戦で経験を積んできた。この日は主力CB小木曽佑太(3年)が不在だったため、急きょCBとして先発したが、それでも先を読み、的確なカバーリングで阻止するなど冷静なプレー。加えてクロスボールをダイビングヘッドでクリアし、身体を投げ出すようにして相手の突破を阻むなどそのプレーからは1年生では珍しいほどの「熱さ」も感じられた。

 1点勝負のまま迎えた終盤も先輩たちの支えを受けながら堅守を発揮して完封勝利。一見、周囲からは感じ取ることができないような緊張もあったと言うが、声を出しながら緊張をほぐして激しい試合を戦いぬいた。そして「押し込まれる場面が多かったんですけど、我慢して守備していた。後半の最後まで守り切れたので良かったと思います」と喜んだ。

 大槻毅監督も「ハートがある」と認める登録182cmのDF。CBでも十分に上を狙うことのできそうな素材だが、身長の伸びは止まりつつあり、「あのサイズでSBっていないじゃないですか」(大槻監督)という期待からCBでのプレーもしながら、より上を目指すために現在は大型SBとして育てられている。昨年は3世代上の中で揉まれ、そして今年も2世代上の中で経験を積んで成長を遂げている橋岡は「自分の中でも、凄いいい経験を監督とかからさせてもらっていると思っています」。昨年、隣のCBでプレーすることもあった兄・DF橋岡和樹は明治大へ進学。最も頼りになる存在はいなくなったが、「自分でやっていかないといけない」と意気込む橋岡は新たなシーズンでより向上心を持って取り組んでいる。

 参考にしている選手は元スペイン代表の闘将、プジョル。現在の夢はもちろん浦和のトップチームに昇格することだ。21日からU-16日本代表のイタリア遠征に臨むDFは「レッズの代表として行くんでレッズはこういうプレーをするんだという気持ちをもってやってきたい」。熱く戦うことのできる15歳が浦和、年代別代表を後方から支える存在となる。

(取材・文 吉田太郎)

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