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厚木ダービーはマーカスが圧勝、大会連覇へ王手:全国自衛隊サッカー大会

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[4.25 全国自衛隊大会準決勝 海自厚木マーカス 2-0 海自厚木なかよし 駒沢補助]

 第49回全国自衛隊サッカー大会は25日に駒沢オリンピック公園補助競技場で準決勝を行い、第2試合では連覇を狙う海自厚木マーカスが2-0でOBチームとして発足した海自厚木なかよしとの厚木ダービーを制して決勝進出を決めた。海自厚木マーカスは、26日に味の素フィールド西が丘で行われる決勝戦で前回4位の海自下総と対戦し、2年連続18度目の優勝を狙う。

 4年連続で実現した厚木ダービーは、格上のマーカスが圧倒した。年齢層の高い海自厚木なかよしは、序盤から自陣に相手を引き込んでカウンターを狙う展開を徹底。自陣ゴール前で強固な守備を見せた。一方、海自厚木マーカスは、中央に1トップの守永将平(士長・京都学園大出身)と工藤隼人(3曹・神奈川大出身)、佐々木蓮(士長・尚美学園大出身)の両インサイドハーフが入り込み、サイドは両サイドバックと左の大楠恭平(3曹・神村学園高出身)、右の須田浩章(3曹・神奈川大出身)というサイドアタッカーが連係。敵陣に大人数を押し込んで守備ブロックを切り崩しにかかった。サイドからのクロス、あるいはミドルレンジからのシュートと多彩な攻撃を見せた。中でも、右DFに配した柿崎佳弘(1士・神奈川大出身)の縦パスが効いた。前半ロスタイム、柿崎が右から斜めに縦パスを入れると、FW守永が足裏でボールを転がしながらターンを仕掛け、得意の右足で強烈なシュートを突き刺した。

 一方の海自厚木なかよしは、1点を追う展開になっても焦れずに我慢強さを発揮。最終ラインが粘りを見せると、MF池田洋一(2曹・神奈川大出身)、MF小池勝(2曹・中央大出身)のプレスバックで相手の攻撃を封じた。後半21分には長身DF市村淳(3曹・流通経済大出身)を投入し、4バックから3バックに変更。前線も選手を入れ替えて、徐々に逆襲の機会を伺っていった。しかし、後半31分に海自厚木マーカスはセットプレーの流れから波状攻撃に持ち込み、大楠が左から送ったラストパスを守永が押し込んで2点目をマーク。粘る兄弟チームに引導を渡した。前日には海自厚木なかよしの監督代行を務める榎原晃主将が勝った場合に練習場交換を提案するプランを明かしていたが、マーカスの山崎裕貴監督は「負ける要素がない」と一刀両断。互いに冗談交じりでありながらも、厚木基地の主力チームであるマーカスがプライドを保って見せた。

 2得点を挙げた海自厚木マーカスの守永は「(知っている選手の多い)なかよしが相手でやり辛いところはあったけど、自分はゴールを取ることしか考えていなかった。先制点の場面は、相手が前に出て来てつぶそうと狙っていたので、どこかで(相手と入れ替わるようにしてマークを外す)ターンを仕掛けようと思っていた。イメージ通り」と手ごたえを話し、決勝戦に向けて「昨年は活躍できなかったし、今年も関東リーグでは全然活躍できていない。この大会でチャンスをもらっているので、決勝も自分がゴールという結果を出して優勝したい」と連続ゴールを誓った。なお、敗れた海自厚木なかよしは、決勝戦の前に行われる3位決定戦で陸自習志野と対戦する。大会上位3位は、次回大会の予選が免除される。

[写真]連覇を狙う海自厚木マーカスが守永将平(士長・京都学園大出身=写真)の2得点で快勝

(取材・文 平野貴也)

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