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香川に課せられた“使命”「すべての試合が決勝戦」

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 ユルゲン・クロップ監督が今季限りでの退任を発表してから2連勝を飾ったドルトムント。28日にDFBポカール(ドイツ国内杯)準決勝のバイエルン戦を控える中、ブンデスリーガ公式サイトは25日のフランクフルト戦(2-0)後に行われたMF香川真司のインタビューを掲載している。香川はこの試合で2戦連発となる今季4ゴール目を決め、チームの2連勝に貢献した。

「僕たちにとってはすべての試合が大事だし、すべての試合が決勝戦のようなもの。フランクフルトに勝つことができてうれしいし、目標にまた一歩近づいたと思う。僕らはヨーロッパリーグ(EL)に行きたいと思っているし、その可能性がある。1試合1試合、目の前の試合に集中して、勝利を積み重ねていくだけだと思う」

 降格圏の17位で前半戦を折り返し、一時は最下位に転落するなど苦しんだが、後半戦に入って徐々に巻き返し、残り4試合で暫定8位にまで順位を上げた。EL出場圏内となる6位までは勝ち点3差。たとえリーグ戦の順位で届かなかったとしても、ポカールに優勝すれば、文句なしで来季のEL出場が決まる。

 そのためにも28日の準決勝が最大のヤマ場となる。「カップ戦はノックアウト方式。火曜日(28日)は勝つか負けるか、黒か白かしかない。バイエルン相手には全力を尽くす必要がある」。そう意気込む香川は「ブンデスリーガでの勢いをポカール準決勝にぶつけたい。僕らは最近の試合で自信を付けているし、それをミュンヘンでも見せたいと思う」と力を込めた。

 11-12シーズンのポカール決勝は香川の1ゴール1アシストもあり、バイエルンを5-2で撃破。リーグ戦との2冠を達成し、マンチェスター・ユナイテッド移籍を前に有終の美を飾った。

「3年前の決勝を忘れることはできないし、本当に素晴らしい瞬間だった。でも、今は過去の思い出にふけっているときではない。僕らが正しい方向に進んでいることをカップ戦で証明しないといけない」

 恩師であるクロップ監督への思いも語った。「みんなが感謝の気持ちを持っている。もうすぐ別れの時が来るけど、気持ちの整理は難しい。僕らは監督のためにもすべての試合に勝たないといけないんだ」。リーグ戦は残り4試合。ポカールは決勝まで勝ち進めば残り2試合。6戦全勝でクロップ監督を送り出すことが香川の“使命”でもある。


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