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渡邊凌磨、渡辺柊斗が海外でチャンス掴むか? 「NIKE MOST WANTED」グローバルファイナルがいよいよ開幕!

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 世界で戦える若き才能を発掘する世界的なスカウトプロジェクト、「NIKE MOST WANTED」グローバルファイナル(イギリス)が現地時間5月1日午後、イングランド代表の本拠地、セント・ジョージズ・パークで開幕する。日本の国内選考会を勝ち抜いてきたMF渡邊凌磨(前橋育英高→早稲田大)とMF渡辺柊斗(東海学園高→東海学園大)の2人は前日4月30日にイギリス入り。そしてこの5月1日午前にセレクション会場のセント・ジョージズ・パークへ入った。

 今回の「NIKE MOST WANTED」グローバルファイナルには地元・イギリスのほかドイツ、スペイン、ブラジルなど21か国・地域から34名が参加。約6か月間のエリートトレーニングや欧州プロのスカウトの機会を得られる「ナイキアカデミー」入りをかけて3日間のセレクションで実力を競い合う。2人は宿泊施設のロビーで早速ライバルたちと遭遇。午後のフィットネステストから始まる勝負へ向けて集中力を高めていた。

 2人は国内最終セレクションだった2月のジャパンファイナルで勝利。年代別日本代表選手や全国大会で活躍した選手たちが集い、関係者が“過去最高レベル”と評したジャパンファイナルで評価を勝ち取って“日本代表”の権利を得た。前橋育英高のエースとして全国高校選手権で準優勝し、またU-17W杯や日本高校選抜で世界を経験している世代屈指のアタッカー・渡邊凌、そして全国的には無名ながらもジャパンファイナルで技術の高さを見せつけた注目レフティー・渡辺柊の2人には日本人初となるナイキアカデミー入りへの期待がかかる。

 渡邊凌はこれまで日本人選手があと一歩のところで跳ね返されてきたナイキアカデミー入りへ向けて「コーチたちへのアピールとか、日本のトレセンだったりだとないことなので、だからこれまで日本人が選ばれてこなかったんじゃないかと自分では思っている。コミュニケーションという部分を取っていきたい。(日本人は)絶対に技術的には上の方だと思うので、あとはアピールとか、ゴールにどん欲に行くとか、コミュニケーションの部分とかだと思う」と意気込んだ。

 渡邊凌は3月末から行われた日本高校選抜の欧州遠征で海外のサッカー関係者から非常に高い評価を獲得。高校から直接プロへ進むことはできなかったが、与えられた環境の中で自分をアピールして道を切り開いてきている。「いろいろなチャンス、選択肢をこれから増やしていきたい。頑張ります」という渡邊凌は今回の「NIKE MOST WANTED」グローバルファイナルで日本人初の快挙を成し遂げるつもりだ。

 一方、渡辺柊にとっては初めてとなる海外でのプレー。「NIKE MOST WANTED」グローバルファイナルで対戦するライバルたちを「凄くガタイがいい」と分析したが、「でも身体が大きい分、逆にやりやすい部分もある。自分の良さが活かせるかなと思っている。(自分が勝つためのポイントは)技術力、ボールを扱うところかな思います」と前を向いた。

 渡辺柊は“日本代表”として世界と戦うが、過度のプレッシャーは感じていない。「これ(グローバルファイナル)に向かってとかあまり考えずにいつも通りにやってきた。今までの自分のままでやれるのが一番いいかなと思ったので変えずにやってきました。(友人たちからは)『悔いのないようにやってきてね』と言われている。悔い無いようにやるのが一番だと思うので、後悔しないようにやっていきたい」と誓った。

 海外でのプロを目指して才能たちが激突する「NIKE MOST WANTED」グローバルファイナル。渡邊凌、渡辺柊の2人は世界相手にフィジカル面で差をつけるような選手たちではない。それでも若き“日本代表”2人が武器である技術で世界を驚かせて、夢を実現する。

[写真]「NIKE MOST WANTED」グローバルファイナル会場入りした渡辺柊斗(左)と渡邊凌磨

(取材・文 吉田太郎)

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