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守りを固める広島に無得点も、前を向く川崎F憲剛「崩せる自信はある」

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[5.6 J1第1ステージ第10節 川崎F0-1広島 等々力]

 無得点のままシュートが少なかったチーム状況に、川崎フロンターレのエースのフラストレーションは貯まっていった。「(シュートを)打ってくれてGKに取られてもいい。そうしたらDFが下がるから。今度はバイタル空くから」。サンフレッチェ広島が守りやすいような展開にしてしまったことに、語気を強めてFW大久保嘉人は不満をぶちまけた。「打って外したらっていうのもあるんじゃないかな。関係ない。打ったら何か起こるんだから」。

 大久保の怒りはさらに続いた。「危険なパスは憲剛さんしか出せない。それしかない。向こうもわかりやすいですよ」。その言葉通りに、守備を固める広島を相手に、2人のホットラインで決定機を創出。1点を追いかける後半18分、MF中村憲剛は斜めのクロスをフリーになった大久保にピタリと合わせた。しかし、ヘディングシュートはGK林卓人の正面を突いてしまい、ゴールにはならなかった。

 開始3分にDFの連携ミスから先制点を献上した川崎F。ボールを支配しながらも人数をかけて守る広島を最後まで崩せなかった。「連戦の中で守備的なチームに先に点をあげたら、こういう展開になるのは間違いない。11人で守ってくる相手に対してこじ開けられなかった」。キャプテンの憲剛は重い口を開いた。

 それでも「(DFが)いても崩せる自信はある」と憲剛はチームとしての戦い方に自信を持つ。「最終的にはボールと人が合えば点にはなる。5人、6人、7人と相手がPAにいてもできる。1人1人が突き詰めてやっていかなければいけない」。チームとしてのさらなるレベルアップを期していた。

(取材・文 奥山典幸)

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