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「もっとゴールに向かって、怖い選手に」成長誓う広島のU-22代表FW浅野

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[5.6 J1第1ステージ第10節 川崎F0-1広島 等々力]

 開始3分でリードを奪うも、その後の展開は防戦が大方を占めた。そんな中、サンフレッチェ広島は1トップに最初の交代枠を使い、FW佐藤寿人を下げてFW浅野拓磨を投入した。「寿人も守備から攻撃の部分で何度も走ってくれて。守備でも奔走してくれて疲労してきたところで、よりスピードと運動量を持って、縦に仕掛けられる、ポイントをつくれる浅野を入れました」。森保一監督は浅野投入の狙いを明かした。

 6試合連続の途中出場となった浅野は、川崎フロンターレに押し込まれる展開を冷静に分析しつつピッチに入った。「チーム状況を見て、なかなかボールが握れず押し込まれていたので。『一発あるぞ』と言われて入った。そこはいつも通りの入り方だと思いますし、自分の特徴をしっかり出して、どんどん相手の裏を突こうと思っていました」。

 最前線に入った浅野はカウンターの機会をうかがったが、DF角田誠ら川崎Fの最終ラインが壁となった。「相手と駆け引きをして入れ替われた場面があった。ファウルじゃないかっていう場面もあったし。今日は相手の駆け引きにやられた。DFが上手かった」。後半22分には、MFミキッチの右クロスに、ニアサイドでディングを合わせたが、ボールは枠の外へ。これが浅野の唯一のシュートとなった。

 自陣に浅野以外の10人が引いて守る展開の中、ときには2人、3人のDFを背負いながらボールをおさめ、また前述のようにスピードでスペースを狙って走り続けた。それが、猛攻を仕掛ける川崎Fの抑止力になったことは間違いない。しかし、浅野自身は「動くことは最低限の仕事。もっと頭を働かせて、ゴールに向かう動きだったり、時間を稼ぐ動きだったりを使い分けて、いい動きができれば」と満足いく働きだとは思っていない。「もっとゴールに向かって、怖い選手になれたら。まだまだレベルアップしていきたい」。U-22日本代表でも活躍が期待されるストライカーは、成長を誓った。

(取材・文 奥山典幸)

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