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ハリル監督「槙野に言うことは20日前から用意している」

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 大きな期待の表れか。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督がDF槙野智章(浦和)の名を挙げ、「ACLを見て、映像も準備した。槙野に言うことは20日前から用意している」と、個人レッスンを予告した。

 今季の浦和は2年ぶりのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場を果たしたが、中国、韓国、オーストラリアのクラブと対戦したグループリーグで1勝1分4敗というふがいない戦いぶり。わずか勝ち点4で敗退が決まった。

 槙野はグループリーグ5試合にフル出場。1-1で引き分けたホームでの北京国安戦は1ゴールを決め、勝ち点1奪取に貢献したものの、唯一の勝利を挙げたブリスベン戦はすでにグループリーグ敗退が決まっていたため、不出場だった。

 肝心の守備面では、ボールホルダーへの寄せの甘さから楽にシュートを打たせてしまい、ゴールを許した試合があるなど、出場した5試合で8失点。良いところを見せることなく、アジアの戦いを終えてしまっている。

 ハリルホジッチ監督が「準備したACLの映像を見せて、槙野に言う」と予告したということは、球際や戦う意識などについて相当に厳しい言葉を浴びせられることが想像できる。

 とはいえ、裏を返せば期待の表れだろう。関係者によると、センターバックのポジション争いはDF吉田麻也(サウサンプトン)が一歩抜け出している以外は横一線の様相。槙野はハリルジャパン初陣となった3月のチュニジア戦に先発フル出場を果たし、2-0の完封勝利に貢献した。対人守備では前に強いという持ち味を発揮。得意の攻撃参加を自重し、ハリル戦術にしっかりアジャストしたことも好感を与えたようだ。

 指揮官は「太田や藤春に言うことも、槙野、森重に言うことも決まっている」と複数の選手名を挙げながら、「映像は霜田委員長にすでに見せたが、槙野とは本当に良いディスカッションができると思う」と強調し、含みのある笑みを浮かべた。

(取材・文 矢内由美子)

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