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ハリル監督がGKに求める要素とは…

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 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督が今合宿でGKに対して要求したいと考えている具体的な内容について語った。

 指揮官が最初に挙げたのは、「空中戦のボール。そこに存在感を出してほしい。アグレッシブに、しっかりしゃべって」ということだ。

 空中戦に関して、日本人選手は欧州の選手と比べて高さが足りないことは明白。だからこそ別の要素で補っていかなければいけないが、今月6日の欧州CL準決勝バルセロナ対バイエルン戦を見たばかりのハリルホジッチ監督の目を通せば、「(日本のGKは)アグレッシブさが足りない」と映ったという。

「バルセロナ対バイエルンを見たらそう思う。インテンシティー、戦う意識、タクティクス。それを見てほしい。ハイレベルなところではディテールが違いを分ける」と、細かいところについても妥協することなく要求していくという姿勢を強調した。

 指揮官は試合中の「GKの声」によるコミュニケーション不足についても言及した。10日に視察したF東京対鹿島戦について触れながら、「コミュニケーションに関しても、キーパーはしゃべらないといけないが、彼らにはその習慣がない。昨日、試合を見たが、どちらのチームも失点しそうになったときにコミュニケーションが足りなかった。特にキーパーがそれをもたらせないといけない」とコメント。さらには、「私が逆サイドにいるとき、キーパーの叫んでいる声を聞きたい」と、要求は声の大きさにも及ぶ。

 最後はフィジカルトレーニング。フィジカル不足がケガを招くということについて語り、「一般的なことを言うが、日本だけでなく、キーパーはあまりフィジカルトレーニングをしない。これは問題だ。すでに何人かのキーパーと話したが、フィジカルの練習をする習慣がない。だから、フィジカル的に向上させたい。そうすればケガが少なくなる。それと、疲労回復も大事だ」と熱弁を振るった。

 イビチャ・オシム元日本代表監督もかねてから言及しているのが「日本はGKが弱い」ということ。FW出身のハリルホジッチ流指導で日本のGKを変身させていくつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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