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イランサッカーで前代未聞の“大混乱” 優勝決定!!…じゃなかった

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 イラン1部ペルシアンリーグの最終節で悲劇的な大混乱が起きた。

 ペルシアンリーグは15日に今季最終節を行い、首位のトラクター・サジーは、ホームで2位ナフト・テヘランと対戦。2点リードから追い上げられたものの、3-3で引き分け、勝ち点1を積み上げることに成功した。

 初優勝を目指すトラクター・サジーは、天王山を引き分けたことで、あとは勝ち点1差で追っていた3位セパハンの結果を待つのみとなった。そして試合終了と同時に、セパハンが引き分けたという報が飛び込んできたのだ。ファンがピッチ内になだれ込んで大騒ぎ。7万人収容のはずが、なぜか9万人を集めていたスタジアムは歓喜に包まれた。

 しかし、ほどなくして不穏な空気が漂い出す。実はセパハンは2-0で勝利しており、逆転で優勝をさらわれていたのだ。

 リーグ公式サイトによると、混乱の発端は試合終了の瞬間、ファン数千人がピッチになだれ込んだことで、選手、スタッフらも勘違い。さらにクラブ幹部が明かしたことよると、後半42分まで他会場の経過を追っていたが、突然、ロッカールームのテレビ、ラジオ、電話などすべての通信手段がシャットダウン。他会場の試合経過が分からなくなったのだという。

 その事実を知らされたスタジアムの雰囲気は想像に難くない。スタンドの椅子などは壊され、一部ファンが暴れ出す暴動に発展。警備隊が送り込まれたが、負傷者が出るなど、混乱が収まることはなかった。

 勝っていれば優勝だったトラクター・サジー。追いつかれての引き分け、さらにぬか喜びまで強いられたトニ・オリベイラ監督は「だまされた」と声を絞り出すしかなかった。

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