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[総体]ユース取材ライター陣が推薦する「総体予選注目の11傑」vol.4

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特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校総体予選注目の11傑』」

 ゲキサカでは熱戦がスタートしている平成27年度全国高校総体「2015 君が創る 近畿総体」サッカー競技(兵庫)予選の注目選手を大特集。「総体予選注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に総体予選注目の11選手を紹介してもらいます。第4回は、サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長で育成年代からJリーグまで幅広く取材し、各種媒体に寄稿している川端暁彦氏による11人です。

 川端暁彦氏:「全国各地で幕を開けたインターハイ予選ですが、残念ながら僕らの体は一つずつ。観に行ける試合には限りがあるものです。後で映像が観られる選手権予選よりも、ある意味でインターハイ予選のほうが現場で観る価値は大きい。そういうことも思います。いつも特殊な基準で選んでましたが、今回は『正直、観に行きたかったイレブン』というコンセプトでセレクト。1校1名の制限は付けつつ、『高校サッカーファンが観て面白い選手』を選ぶことに重点を置きました」


GK高田侑真(東山高1年)
「京都の名門クラブ・宇治FCから今年東山へ加入したU-15日本代表候補の1年生守護神。GKとしては大柄ではないものの、俊敏さと素早い判断でのフィード、土壇場のセーブ力が光る」

DF大南拓磨(鹿児島実高3年)
「185cmの体格を誇る大型ストッパーだが、その高さからは考えられないほどの『速さ』も備える。DFとしてはまだまだミスも多いが、伸びしろは大。出場権を得れば、本大会でも注目されそうだ」

DF中居克仁(長崎総合科学大附高2年)
「『身長があって、運動量もあるし、性格もいいし、成績もいい』。小嶺忠敏総監督が太鼓判を押す2年生ストッパー。九州新人大会はDF転向直後ながら非凡なプレーを見せた。どのくらい成長するか楽しみ」

DF杉山直宏(大津高2年)
「アグレッシブかつアクティブな攻撃的サイドバック(本当はMF)は、観ていて心地よいまでの思い切りの良さが魅力だ。今季の大津は決して一美和成野田裕喜だけのチームではなく、多彩な人材がそろう」

MF林雄飛(野洲高3年)
「注目の学年がラストイヤーを迎えた滋賀の技巧派集団。魅力ある攻撃の舵取り役となるのが、このレフティーだ。パス1本、タッチひとつで攻撃に変化を付けるセンスは、なかなかいないレベル」

MF堀口護(前橋商高3年)
「体躯を活かした力強いキープ力に加えてゴール前でも存在感を出せる伝統校の大型MF。ここ数年は前橋育英や桐生一に押され気味なゼブラ軍団だけに、インターハイ予選への意気込みも強いはず」

MF旗手怜央(静岡学園高3年)
「アグレッシブな仕掛けに加えて抜群の運動能力でハードワークの部分でも異彩を放つ静学の“槍”。激しいポジション争いと最終学年の責任感を負う中で戦う予選を通じ、もう一化けして欲しいタレントだ」

MF山本悠樹(草津東高3年)
「いかにも10番らしい、パスワークの中心となるトップ下。単なるパスメーカーではなく、シュートにもセンスを感じさせる注目株だ。草津東と野洲の決戦が実現すれば、総体予選屈指の好カードと言えそうだ」

MF上原牧人(那覇西高2年)
「昨年の那覇西の屋台骨だった兄・勘七も素晴らしい選手だったが、こちらも発展途上ながら大きな可能性を感じさせる好選手。沖縄らしい天衣無縫なプレーぶりと高い運動能力、鋭いキックが光る」

FW井上直輝(立正大淞南高3年)
「決してサイズのある選手ではないが、相手のプレッシャーを巧みに受け流してボールを受けて外へと展開。そこから上がるクロスに対してDFを出し抜くプレーは実にストライカーらしい。ドリブルも怖さあり」

FW岩崎悠人(京都橘高2年)
「またもベタな選考で恐縮だが、もし何も知らない人から『どれか1試合だけ総体予選に行くけど、どこの試合がいい?』と聞かれたら、岩崎のいる京都橘を勧めるだろうとは思う。一見の価値がある選手なのは間違いない」

[写真]川端氏が「一見の価値がある選手なのは間違いない」という京都橘のU-18日本代表FW岩崎(左)

執筆者紹介:川端暁彦
 サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動。『J論』( http://j-ron.jp/ )編集長を務めているほか、ライターとして各種媒体に寄稿。近著『Jの新人』(東邦出版)。
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【特設ページ】高校総体2015

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