beacon

[MOM1387]佐賀東MF井上達貴(3年)_空中戦で抜群の強さも披露、攻守で存在大きかった10番

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.1 全国高校総体佐賀県予選準決勝 佐賀北高 0-1 佐賀東高 佐賀県総合運動場球技場]

 熱戦を制した佐賀東高は10番MF井上達貴(3年)の存在が攻守両面において大きかった。佐賀北とのライバル対決の中でもキープ力で一段階上回るプレーを見せていた井上は、中央で相手の逆を取ってパスを展開。ボランチの位置からサイドへ流れてドリブル突破を試みるシーンもあった。

 5-4-1システムで分厚い守りを見せる佐賀北の前に、バイタルエリアで決定的な仕事をするシーンは少なかった。それでもクロスに飛び込んで得意のヘディングシュートを打ち込むなど相手の脅威に。守備面でも中盤で良く相手ボールを引っ掛け、「結構そこ武器にしていて。去年の全国総体で米子北とやったんですけどヘディングで勝てていたのでそれで自信になった」という空中戦の強さはまた味方にボールを傾けていた。

 身長は173cmと決して長身ではない。だが、蒲原晶昭監督も「ヘディング強いですよ。相当高いですよ。タイミングがいいんで物凄く高いヘディングができます」というように、タイミングのいい跳躍からのヘッドは1点勝負の終盤でもチームを救う武器になっていた。本人は自身のプレーについて「まだまだです」と首を振ったが、チームにとって欠かせない存在として勝利に貢献した。

 昨年もボランチの主力を担っていたが、今年はFW川内真一(現徳山大)の後を継いで10番を背負う。「去年の川内さんは自分で点取れたり、アシストしたり、チームに絶対に必要な存在だったので、自分もああいう存在になりたいです」と意気込む。目標は全国での雪辱。期待された1月の全国高校選手権の初戦では静岡学園高に0-6で力負け。あの舞台に戻って勝つことがチームの目標だ。

 決勝へ向けて井上は「総体は去年も優勝しているので絶対に勝ちたいと思います」。怪我もあってコンディションは万全ではない。それでも存在感放つ10番がチームとともに全国切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2015

TOP