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名古屋GM補佐就任の小倉隆史氏が会見で意欲「魅力あるクラブを」

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 名古屋グランパスのチーム統括部ゼネラルマネージャー(GM)補佐に就任した小倉隆史氏が2日、就任会見を行った。クラブ公式サイトによると、久米一正代表取締役社長とともに会見に臨んだ小倉GM補佐は「僕自身、グランパスをなんとかしたいという気持ちを強くもっています。これからクラブを良い方向へ、そして愛される方向へと持っていけるよう一生懸命努力します」と意気込みを語った。

 小倉氏は1973年7月6日生まれの41歳。四日市中央工業高で全国高校サッカー選手権で優勝を飾ると、1992年に名古屋グランパスに入団。抜群のテクニックと左足からの強烈シュートで「レフティーモンスター」と呼ばれた。しかしアトランタ五輪の最終予選直前の合宿で右足後十字靭帯を断裂。この怪我が現役生活に大きな影響を与えたが、2000年に千葉、01年に東京V、02年に札幌、03年から甲府でのプレーを経て、05年に現役を引退した。引退後は明るいキャラクターから解説者として人気を博した。

 名古屋は今季、「愛されたいクラブ宣言」を発表。久米社長はこれが小倉氏の招聘に繋がったと話す。「グランパスの創設期のメンバーであり、みなさんご承知の通り人気も実力も兼ね揃える人物。とにかくグランパス愛に溢れている。元気と笑顔を届けられる人として小倉さんに声をかけた。今後、長きにわたってグランパスの構造改革に取り組んでほしい」と期待を寄せた。

 S級ライセンスを持つ小倉氏だが、指導者としての現場経験なしにGMに就くことになった。ただ1993年にオランダにサッカー留学した経験を持つ小倉氏は、GM職に魅力を感じていたと話す。「経験の無い自分という存在を客観的に見てもこれから大変なことが多いと思いますし、悩みました。それでも久米社長の下で勉強し、人それぞれ違うとは思いますが、自分でのGM像を作っていけば、クラブとしても良い方向へ進めると思っています」。

 西野朗監督とは、指揮官と選手としてアトランタ五輪出場を目指した仲でもある。「現場とはいろいろな部分でしっかりとコミュニケーションを取り、チームとして良い方向へ進まなければいけない。お互いに良く理解していますし、その状況で今後さらに良いコミュニケーションを取り、チームをサポートできれば」と話した小倉氏。名古屋は近年、優勝争いからも遠ざかっているだけに、「これからは今まで以上に面白いサッカー、魅力あるクラブを作れたら」と再建に意欲を示した。

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