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[MOM1398]日大藤沢DF小野寺健也(3年)_「そこで負けたら話にならない」注目の空中戦制してチーム勢いづける

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.13 全国高校総体神奈川県予選2回戦 湘南高 0-2 日大藤沢高 馬入ふれあい公園]

 前半は受け身に回るような展開となり、「敗退に値するチーム」(佐藤輝勝監督)だった日大藤沢高。関東王者は後半、自分たちのベースである気持ちの部分で相手を上回り、2-0で勝利を飾ったが、それを前面に出して戦っていた選手が最終ラインにいた。CB小野寺健也主将(3年)はやや受け身に映った前半から指揮官の檄もあって後半は一変。「思った以上にデカかったし、横もあって強かった」と前半苦戦した湘南FW高田健史に気迫で立ち向かい、後半は空中戦で圧倒した。

 昨年度の選手権予選準決勝で3発、決勝でも決勝ヘッドを決めるなど6ゴールすべてを頭でたたき出している小野寺にとって空中戦の強さは最大の武器。「そこで負けたら話にならない。自分の武器なんで絶対に気持ちで負けたくなかった」。前のめりに突っ込んでいくその姿勢が見応え十分だったマッチアップでの勝利につながり、セカンドボールも拾って勢いづいたチームは後半、日大藤沢らしい戦いで勝利を収めた。その小野寺のプレーについては佐藤監督も「リーダーとして少しずつ示してくれたから、チームは中盤も前もあれだけ頑張れた」と評価。やや緩さのあった前半からチームリーダーが身を持って戦う姿勢を示してチームを変えた。

 小野寺は「個人的に気持ちの部分を監督から直々に言われたりもするんで、そこはキャプテンの自分が受け入れて後ろから盛り上げていければと思います。自分は後ろから守っていくしかできない。(自分が後方で)気持ちという部分を出してできれば、みんなも乗ってくれると思います。後半は球際の部分で強く行けたのかなと。コーチにも『後半良かったぞ、強く行けていたぞ』と言われたので(今後は)前半からやっていきたい」

 目標は十分な存在感を示した昨年度の選手権のように、再び全国のピッチに立って日大藤沢の勝利に貢献すること。「優勝してインター(ハイ)本戦出て、有名な選手もいるのでそこで自分もできたらなと思いますし、(そこで勝つことができれば)いろいろなアピールもできる」。185cmの大型CBは高校入学前から同じプレースタイルでヘディングを磨いてきた。「本当にヘディングの部分では期待されている」。昨年の経験からまた積み上げてきた注目CBは、リーダーとして気迫と自慢の高さでチームを夏の全国へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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