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ハリル監督、W杯予選初戦には「罠が仕掛けられている」

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 日本代表は15日、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行い、16日のW杯アジア2次予選・シンガポール戦に向けて最終調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席。「我々のW杯が始まります」と切り出し、W杯予選初戦に向けた決意を述べた。

 シンガポールは11日に行われた今予選初戦でカンボジアと対戦。敵地で4-0の白星発進を切ったが、明らかに日本よりも“格下”の相手だ。最新のFIFAランキングでは日本の52位に対し、シンガポールは154位。過去の対戦成績は日本の20勝1分3敗で、1982年6月の対戦以降、現在、8連勝中だ。

「すべての人が(日本の)勝利を待っている。我々のほうが強いと、みなさんが思っている。勝利しないことのほうが驚きになるぐらいの試合だと思う」。そう認める指揮官は、しかし表情を緩めない。「この試合には罠が仕掛けられていると思っている。相手を過小評価してはならない」と力説した。

「罠」はシンガポールではなく、自分たちの中にある。「罠というのは、相手を過小評価し、集中と丁寧さに欠けるということだ。普通に考えれば、おそらくポゼッションは我々のほうが上回ると思うが、守備にも注意深くならないといけない。シンガポールは前線に足の速い選手がいる。カウンターで得点するチャンスもある」と警戒する。

「何人かの選手はシーズンの最後でもある。すでにバカンスのことを考えている選手がいるかもしれない」。シンガポール戦を最後にシーズンオフに入る海外組に対し、「集中した丁寧な仕事を最後までやってほしいと要求している」と明かしたハリルホジッチ監督は、選手としても監督としても長年生活し、国籍も持つフランス代表について言及した。

「フランス代表を見てほしい。歴史上、負けたことのないチームに負けてしまった」。13日の国際親善試合でFIFAランキング9位のフランスは同51位のアルバニアに0-1で敗れ、初黒星を喫した。「つまり私はすべての可能性を考え、警告している。試合の中で100%でない選手を見つけたなら、10分後に(その選手を)代えるかもしれない。そういう状態ではW杯に行けない。プレーするすべての選手が自分たちの100%を出さないといけない。これは絶対にやってもらわなければならない」と強い口調でまくし立てた。

(取材・文 西山紘平)

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