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[MOM1401]水戸商FW鈴木陽哉(3年)_進化した俊足FWが反撃のけん引役に

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.17 全国高校総体茨城県予選準決勝 鹿島学園高 2-2(PK3-5)水戸商高 カシマ]

 前半を終わって2点ビハインドを負った水戸商高。反撃のけん引役となったのは俊足FW鈴木陽哉(3年)だった。「できるだけスペースでボールもらって、そこからチャンス作れるように」意識していたという鈴木は前半からオープンスペースへの飛び出しでチャンスに絡むと、同タイプのFW川上達也(2年)が投入された後半は2人で相手SBの背後を狙う動きを繰り返す。そして鈴木は10分に左サイドから一気に抜け出してゴールへ迫り、29分にもスペースへの飛び出しからFW岡野将也(3年)の決定的なシュートへと繋げた。直接得点には結びつかなかったものの、前線での守備でも奮闘していた鈴木に引っ張られたチームは勢いを持って攻め続けて終盤に連続ゴールを奪った。

 佐藤誠一郎監督も「良く機能していた。アイツの進化が大きい」と目を細める成長ぶり。チーム屈指のスピードを持つ鈴木だが、技術面に課題を残してなかなかチームに貢献することができていなかった。だが、「練習の時からどんどん走って、全力でやっているので体力がついてきたと思います。昔はボールが収まらなかったんですけど、収まるようになってきた」というFWは前線でボールを収められるようになり、その突破、連係でチャンスの数を増やすことができるようになってきている。その進化がこの試合でも発揮されていた。

「最初点数2点決められちゃって苦しかったんですけど、みんな頑張ってくれて、点数も追いついて勝てたんで良かったです」と勝利を喜んだ鈴木だが、「シュートよく外しちゃうんで決定力をつけたいのと足元が上手くないので止めたり、ファーストタッチを練習したいです」とより課題を修正していく構え。そして「辛い時にちゃんと決められる選手になりたい。憧れは岡崎選手。クロスボールとかに対して怖がらずに点数決めたりするから」と目標を掲げた。

 勝てば4年ぶりの全国大会出場の決まる決勝へ向けては「次勝ったら全国決まるので、絶対に勝ちたい」と必勝宣言。進化したFWがチームのためにどんどん前からボールを追い、仕掛けて、チームの優勝に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
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