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リーグ戦5試合不発のG大阪FW宇佐美「質が少し足りない」

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[6.23 J1第1ステージ第13節 柏 1-0 G大阪 柏]

 これまでの2トップではなく、FW宇佐美貴史を左SHに配置する4-2-3-1で試合に臨んだガンバ大阪。長谷川健太監督は「宇佐美を左に出して、中盤に厚くした。最近、2トップでチャンスをつくっても決めきれていなかった。中2日での試合ということで、中盤でタメをつくる狙いもあった」と、その意図を説明した。

「最近は、なかなかリズムが生まれていない」と宇佐美も認め、指揮官の意図をくみ取り、日本代表でも起用されたポジションからチャンスをつくった。前半29分、35分と1トップを務めたFWパトリックにピンポイントでクロスを合わせたが、シュートはいずれも枠外へ。同40分には自らカットインしてミドルシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。

 後半36分には右サイドからのクロスでMF倉田秋のフィニッシュシーンをつくるが、右ポストに嫌われる。同41分にはドリブルでDFを翻弄してCKを獲得したが、DF岩下敬輔のヘッドが枠を捉えられず。ゴールの遠かったG大阪は、2試合ぶりに無得点で試合を終え、リーグ戦では第9節の浦和戦以来(0-1)となる黒星を喫した。

 前半12分にセットプレーからの1チャンスを生かされて敗れた試合を振り返り、「セットプレーだけだったので。それ以外(柏)のチャンスは、ほとんどなかったように思います。どう点を取るかということに尽きるゲームだったと思います」と、唇を噛み、「決定機のギリギリ前までのシーンまでいっている中で、そこからの質が少し足りないのかなと思います」と、チャンスを生かしきれない現状を言葉にした。

 この試合に敗れ、柏とは公式戦8試合未勝利となった。「苦手意識はない」と否定する宇佐美だが、「ただ、セットプレー一本で試合が終わって、黒星になって帰るというのは…。そんなにやられた感じではないですけど、自分たちが勝ち点3に値したかというと、そうでもない試合だったかなと思います」と振り返った。

 前後半で1本ずつ放ったシュートも不発に終わり、宇佐美はリーグ戦5試合無得点。第1ステージの優勝は浦和に決まったが、「(気持ちは)折れてはいないと思います。年間での勝ち点もあります。『1シーズンを通しての戦い方をしよう』と(チームで)話していますし、モチベーションが落ちたことはないと思います」と強調する。リーグ戦では7試合ぶりの黒星とはいえ、5月以降のリーグ戦で複数ゴールを挙げた試合が10節の鹿島戦(2-0)のみという苦しい戦いが続くG大阪にとって、チーム総得点21のうち、約半分にあたる10得点を挙げている23歳のエースの一撃が待たれる。

(取材・文 河合拓)

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