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「やっときた」日立台でJデビューをはたした柏DF中山

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[6.23 J1第1ステージ第13節 柏 1-0 G大阪 柏]

 柏レイソル期待のルーキーがJリーグデビューを飾った。

 後半23分、左サイドバックのDF藤田優人が倒れてピッチの外に運ばれると、そのまま交代を余儀なくされる。代わりに入ったのが、18歳のDF中山雄太だ。 AFCチャンピオンズリーググループリーグ第6節、敵地でのビン・ズオン戦(●0-1)がプロデビュー戦となっていたが、このガンバ大阪戦でJリーグデビュー、さらに日立台デビューもはたした。「日頃から準備していたので、自分的には『やっときた』という思いでした。でも、チームに貢献することが一番なので、すんなり試合に入れたことはよかったです」。1点を追うG大阪が攻勢をかける時間帯でのデビューとなったが、「いつも通り、自分らしくやってこい」と吉田達磨監督に送り出され、落ち着いて試合に入れたという。

 昨年まで柏レイソルU-18を主将として率いた中山は、高校年代最高峰のリーグ戦であるプレミアリーグEASTで昇格1年目にして優勝という偉業を達成。2020年東京五輪世代であるU-18日本代表でも主力センターバックとして期待されている。「ガンバっていう上位が相手でしたけど、自分としては楽しかったです」。ドリブルで股抜きを“狙い通り”成功させるなど、ふてぶしさも見せつけた。「あのときは冷静だったので(笑)。抜けてよかったです」。

 左サイドバックは試合でぶっつけ本番ではなく、トレーニングでプレーしたこともあったという中山。「練習ではわからないこともあったので、達磨さんから聞いたり、みんなからもアドバイスをもらって。それを試合のなかで活かせたことはよかったと思います」。柏は攻撃時にサイドバックが高い位置をとって積極的に攻撃に絡むが、中山もまた「DF」登録ながら柏レイソルU-18時代は攻撃的なポジションを得意としていた。「上がったり下がったりを考えながらプレーしようと思ったんですけど、途中から(G大阪に)押し込まれ出して、ベンチを見たら『下がれ』っていう指示があった」。それからは「守備で貢献しよう」と切り替えてプレーすることができたという。

「デビューできたことも、勝てたことも、嬉しいことですけど、それに一喜一憂せずに練習から取り組んでいきたいです」。頼もしいコメントとともに、背番号29はJリーグデビュー戦を終えた。

(取材・文 奥山典幸)

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