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カズも直接FKで魅せた!鹿島合同引退試合大盛況

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[7.5 ENCORE 合同引退試合 ANTLERS LEGENDS 5-2 KAY FRIENDS カシマ]

 『ENCORE supported by JIM BEAM 中田浩二 柳沢敦 新井場徹 合同引退試合』が5日、カシマスタジアムで行われた。鹿島OB主体のチームの「ANTLERS LEGENDS」と、3人とゆかりのあるサッカー界の仲間たちで編成された「KAY FRIENDS」が対戦した。

 ANTLERS LEGENDSには中田、柳沢、新井場を含む総勢29人がベンチ入り。柳沢が2トップの一角、中田がボランチ、新井場は左SBでスタメン出場した。そして右ひざを手術したOBのシャルケDF内田篤人も松葉づえ姿でベンチ入りした。

 KAY FRIENDSは24名がベンチ入り。2トップは中山雅史とFW三浦知良が形成。その他にも名波浩三浦淳寛といった往年のスター選手がスタメンに並んだ。ベンチには現役選手のMF中村俊輔やMF小野伸二もスタンバイした。

 序盤から主役の3選手が見せ場を作った。新井場が運動量豊富に左サイドを駆け上がれば、中田も2分にミドルシュートを放ちスタジアムを沸かす。そして前半15分、中田、MF増田忠俊と繋いだボールが新井場に渡ると、右足強烈シュートのこぼれ球を柳沢が押し込み先制に成功した。

 対するKAY FRIENDSもカズとゴンの2トップが魅せる。ゴンへの容赦ないスルーパスで足がもつれる場面は何度かあったが、2人でゴール前に迫る場面を何度も作る。すると前半29分、中山がDF秋田豊に倒されゴール正面でFKを獲得。これをカズが直接狙うと、弧を描いたシュートがゴール左隅に突き刺さった。

 次の得点は前半39分、新井場がドリブルで持ち込みそのままシュート。今度はきっちりゴールネットに収めるシュートを放つ。しかし同43分、KAY FRIENDSのMF福西崇史が現役さながらの突破からゴールネットを揺らす。これには鹿島応援団の陣取ったゴール裏から大ブーイングが飛んだが、直後に温かい拍手に変わった。

 後半はメンバーを大幅に交代。俊輔や小野、DF坪井慶介、DF中澤佑二らが投入される。鹿島OBもFW興梠慎三やMF本山雅志ら現役選手が投入された。さらに後半10分から城彰二が巨体を揺らして登場するとスタジアムが沸いた。

 スコアが動いたのは後半19分、ANTLERS LEGENDSが柳沢のクロスに走り込んだ興梠がゴールネットを揺らし勝ち越し。同22分にはKAY FRIENDSがFW久保竜彦がDF大岩剛に倒されPKを獲得。キッカーを譲り合う中で、主役3人のうちゴールのない中田が急きょ、白いユニフォームを着てキッカーを務める。しかしGK曽ヶ端準が完璧なセーブで立ちはだかり、ゴールとはならなかった。

 試合は何とか中田にゴールを取らせようという空気になる。後半33分にゴール前で獲得したFK。小笠原がバニシングスプレーを奪って壁を下げると、壁となった選手たちも真ん中を開けてゴールを取らせようとする。しかしシュートは枠上に大きく外れる。同35分にはよりゴールに近い正面でFKを獲得。今度は壁が全員ひざをついて対応。FKはしっかり枠内を捕えるが、GK楢崎正剛が弾き出す。同38分のFKも枠に飛ばすことは出来なかった。

 しかしようやく後半40分、その時はやって来る。ANTLERS LEGENDSは柳沢の突破からPKを獲得。PKスポットにはバニシングスプレーで「KOJI」と記され、最高のお膳立てがされる。楢崎の逆を突く見事なキックを蹴り込んだ中田。ゴール裏にあいさつした中田をイレブンが胴上げで祝福した。試合は後半アディショナルタイムに新井場のクロスをマルキーニョスが頭で合わせて加点したANTLERS LEGENDSが5-2で勝利した。

※敬称略

(取材・文 児玉幸洋)

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