beacon

[プレミアリーグEAST]9位・流経大柏は敗戦直後のB戦から「大改革」敢行

このエントリーをはてなブックマークに追加

[7.5 高円宮杯プレミアリーグEAST第8節 流通経済大柏高 0-3 大宮ユース 流通経済大柏高G]

 13年プレミアリーグチャンピオンシップ優勝の流通経済大柏高は前節、札幌U-18に0-4で今季初勝利を献上したのに続き、今節も大宮ユースに0-3で敗戦。前半、セットプレーからCB本村武揚が2度決定的なヘディングシュートを放つなどチャンスはつくったものの、それを活かすことができず。守備から攻撃に移った際の最終ライン、中盤から前線へつけるパスでミスが目立ち、自分たちの首を絞めてしまっていた。

 本田裕一郎監督は試合後、「大改革するよ」と明言。今年はチーム立ち上げから、昨年後半戦で活用して快進撃の原動力となったショートカウンターを磨いてきた。だが、慌てて攻めたところでボールを奪われ、形の悪い守備から失点を連発。そのため、今後は守備の安定を高めるためにも、ボールを保持するスタイルへ変更する模様だ。この日のプレミアリーグ終了後に行われた大宮ユースとのB戦では戦い方を変更。指揮官が「負けから学習しないとね」と語ったように、B戦の後半にはプレミアリーグで先発した本村やMF松本雅也、FW兼田晏音睦らを再出場させて早速新スタイルのテストを実践していた。

 本田監督は「去年はポゼッションからやってショートカウンターに移ったから(攻撃の精度があって)それが上手くいった。今年は(昨年のショートカウンター重視から)頭の切り替えができなかった。これはいいなと思ってハメてみたけれど、最初からやったらダメだった」と反省。B戦では横パス、バックパスを解禁し、ミスしても意図してショートパスを繋いで攻めることを求めた。相手が主力を欠いたこともあるが、この後半は相手の倍近くのパスを繋いで2-0。プレミアリーグの試合でもサイドへ追い込まれたところから少ないタッチでボールを動かして解放させていたシーンが何度かあったが、選手層厚い流経大柏の中には1タッチのパスやポゼッションを得意とする選手は多く、本田監督も「クラブと比べてもウチだって(ポゼッション)できる」という力がある。

 B戦ではプレミアリーグでベンチ外だったFWジャーメイン・アレックスが左サイドで伸び伸びとプレーしていたほか、兼田ら持ち味を出していた選手もいる。また、本田監督が「今までやったことが活きると思う」というように、距離感を縮めて攻撃をするため、ボールを失った後のプレスがハマり、これまで取り組んできたショートカウンターがより活きるような場面もありそうだ。昨年のように、シーズン途中の「大改革」を巻き返しへの起爆剤とする。スタイル変更に伴い、先発争いも白紙。現在9位と苦しむ流経大柏が「大改革」で変わる。

[写真]現在9位の流経大柏。「大改革」で巻き返しを図る

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
2015プレミアリーグEAST

TOP