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歓喜の雄叫び、凱旋ゴールの丸岡「感動のあまりガッツポーズが出ちゃいました」

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[7.7 Jリーグプレシーズンマッチ ドルトムントアジアツアー2015 川崎F 0-6 ドルトムント 等々力]

 ネットを揺らした瞬間、19歳の若武者は歓喜の雄叫びを上げた。

 4-0と大量リードを奪って迎えた後半14分、ドルトムントMF丸岡満に決定機が訪れる。FWピエール・エメリク・オーバメヤンのトリッキーなパスを受けたMFヘンリク・ムヒタリアンが前線のスペースへとパスを送る。ボールに反応して完全に抜け出した丸岡はGK新井章太との1対1を制し、ゴールへと流し込んだ。

「すごくうれしかった。感動のあまりガッツポーズが出ちゃいました」と笑顔で語ったように、拳を突き上げて雄叫びを上げる――。自身の存在価値を証明するゴールとなった。

 C大阪の下部組織から14年にトップチーム昇格を果たした丸岡だが、昇格と同時にドルトムントにレンタル移籍。加入当初はセカンドチームでキャリア積み、14-15シーズンからトップチームに昇格して昨年9月にはブンデスリーガデビューも果たした。そして、「死ぬ気で頑張り、ドルトムントでもっと勝負したいと強く思います」とレンタル期間を延長して、今季もドルトムントでの定位置争いに挑むこととなった。

 昨季まではボランチでの出場が多かったが、今季から指揮官がトーマス・トゥヘル新監督に代わったこともあり、この日は左サイドハーフのポジションを任された。しかし、臆することはない。「左サイドでのプレーはここ数試合ですが、与えられたポジションでやることですごく充実していますし、自分のアイディアを出すことを意識しています」と前向きに捉えている。

 1996年1月6日生まれの19歳は、リオデジャネイロ五輪出場を目指す世代の選手となる。「小さい頃から五輪と代表は目標なので、五輪に対する思いは強いです。ドイツにいますけど、日本のためにやりたいと思っていますし、常に意識をしています」と胸の内を明かした。ここまで手倉森ジャパンへの招集歴はないものの、ドルトムントでの活躍がアピールにつながると信じている。

「まずはブンデスで試合に出られるように頑張りたいし、(ドルトムントへの)完全移籍を狙いたいので、今年が勝負の年だと思っています」。ドルトムントでの活躍、五輪代表への選出、そして、その先にある日本代表を目指し、19歳の若武者は異国の地で戦いを続ける。

(取材・文 折戸岳彦)

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