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年間順位最下位転落の新潟 柳下監督「土曜日の試合には強い気持ちの選手を出したい」

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[7.15 J1第2ステージ第2節 F東京 3-1 新潟 味スタ]

 アルビレックス新潟は、15日のFC東京戦に1-3で敗れ、年間順位で最下位に転落した。第2ステージ第1節の鹿島戦では好ゲームを見せ、敗戦の中にも復調を感じさせたが、この試合では良さを出せずにMF小泉慶も「何もできずに終わった感じ。個人として90分を通して何もしていない」と、声を落とした。

 不甲斐なさを感じているのは、指揮官も同じだ。この試合、最初の選手交代は後半9分、DF大井健太郎をベンチに下げ、DF大野和成を起用。さらに28分にもDF川口尚紀を交代させており、3つの交代枠のうち2つをDFの交代に使った。

 試合後の会見で柳下正明監督は「体を動かすのは、ココ」と胸を指し、「ココで負けている選手がグラウンド上にいたら、それ(良いサッカー)はできない。あと3日間で、土曜日の試合には強い気持ちを持った選手をグラウンドに出したい」と、先発の入れ替えを示唆した。

 怒りの矛先が、チームのキャプテンでもある大井に向いていたのは明白だ。磐田時代のチームメイトであるFW前田遼一にドリブルで翻弄され、制空権も握られと、やられたい放題だった。言葉を選びながら、柳下監督は「ゲームをやっていて、後ろの中央が不安定だと、やっぱりチーム自体が不安定になる。そこをまずは安定させたかった」と、最初の交代について説明。さらに、2番目の交代についても、「川口はどうしても、ブレーキをかけているように見えた」と続けた。

 清水が鹿島と0-0で引き分けたため、新潟は年間順位で最下位に転落した。磐田時代にJ2降格を経験しているFW山崎亮平は、「まずは選手がバラバラになってしまうと収拾がつかなくなるので。ただ、あまり良い結果は出ていませんが、まとまりはあるし、『やろう』っていう気持ちはまだまだあるので。今は続けてやるしかないかなと思っています」と、決して悲観はしていない。指揮官の厳しい指摘を受け、再びチームは一丸となれるか。19日の鳥栖戦は、第1ステージ第17節の浦和戦から3連敗中のチームの底力が問われる一戦となる。

(取材・文 河合拓)

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