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[クラブユース選手権(U-18)]クラブユースの「夏の祭典」が22日開幕!横浜ラウンド、頂点にたどり着くのは?

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 7月22日、「第39回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会」が群馬県内ならびに神奈川県横浜市を舞台に開幕する。同大会は高体連(いわゆる部活チーム)の全国大会である全国高校総体(インターハイ)に対し、クラブチームに所属する高校生たちによる夏の祭典。香川真司宇佐美貴史も、この大会から旅立って行った選手たちだ。

 32チームで争われる大会は、22日から25日までのグループリーグ、26日のラウンド16、そして28日の準々決勝を争う群馬ラウンドと、30日の準決勝および8月1日の決勝が行われる横浜ラウンドという2部構成となっている。出るからに優勝を目指すというチームが過半を占めると思われる大会だが、その前に「まず、横浜を目指す」というのが一つの合言葉となる。

 近年は後発のJクラブのユースチームが力をつけ、「ラクなグループ」というのがなくなってきた。前年度優勝の三菱養和SCユース(東京)、同3位のJFAアカデミー福島U18(静岡)が地域予選で敗退となったことが象徴するように、力の差がない中でギリギリの勝負をどう制すのか。そんな瀬戸際の戦いが続くことは間違いない。

 また夏の暑さとの戦いもこの大会のポイントの一つ。絶対的な体力を作っておくことや適切な水分補給はもちろん大切だが、動きの効率を上げていくこと、ポゼッションして消耗を避ける時間を作ることといったチームとしての戦略性も一つのカギだ。もっとも、「そんなの関係ねえ!」と言わんばかりに普段どおりのアグレッシブスタイルを貫徹するチームがあるのもこの大会の面白いところなのだが(例年だとセレッソ大阪U-18が見せてくれる)。

 グループリーグは激戦区が大量にできてしまっているが、中でも注目はD組とG組。サンフレッチェ広島ユース(広島)、大宮アルディージャユース(埼玉)、セレッソ大阪U-18(大阪)、ジュビロ磐田U-18(静岡)と実力派のそろったD組は、「まさに Group of Death」。一方、G組は東京ヴェルディユース(東京)、柏レイソルU-18(千葉)、清水エスパルスユース(静岡)の実績十分な3チームに、九州の異端児集団・大分トリニータU-18(大分)が挑む形。いずれもスタイルの異なるチームの争いだけに、結末はまったく読めない。また、個人的な注目はE組。今年突出した実績を残しているチームはないものの、いずれもハイレベルなタレントを擁しており、観ていて楽しい試合になりそうな期待感がある。

 このクラブユース選手権も最後に笑うのは1チームのみだが、夏の全国舞台で同じ目標を掲げる仲間と過ごす時間は一生の財産となるもの。この晴れ舞台を思う存分に楽しんでもらえれば幸いだし、チームメートと共に培ってきた力を存分に示してもらいたいと思う。

[写真]プレミアリーグWESTで首位のC大阪U-18は実力派揃うD組に入った

(取材・文 川端暁彦)
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