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ホーム5連勝の川崎F、大久保2発も終了間際に負傷交代

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[7.25 J1第2ステージ第4節 川崎F3-2清水 等々力]

 川崎フロンターレはホームで清水エスパルスに3-2で競り勝ち、3試合ぶりの白星を挙げた。前半11分、FW大久保嘉人のゴールで先制すると、一度は逆転を許したが、後半12分にDF武岡優斗のJ1初ゴールで同点。同26分に大久保がこの日2点目となる勝ち越しゴールを決め、再逆転した。これでホームでは5連勝。一方、年間順位で最下位の清水は3試合ぶりの黒星を喫し、7戦勝ちなし(2分5敗)となった。

 川崎Fは前節の柏戦(0-1)から2人を変更し、DF武岡優斗とDF井川祐輔が2試合ぶりに先発。東アジア杯に臨む日本代表メンバーに選ばれたDF谷口彰悟は4バックのCBで井川とコンビを組んだ。
 清水は水原三星(韓国)から獲得したFW鄭大世が先発デビュー。約5年ぶりのJリーグ復帰戦が、06年から4年半在籍した川崎Fとの古巣戦となった。DF平岡康裕も5月16日の横浜FM戦以来、9試合ぶりの復帰を果たした。[スタメン&布陣はコチラ]

 最初のチャンスを生かした。川崎Fは前半11分、大久保がドリブルで持ち上がり、MF森谷賢太郎に預けてPA内右に走り込む。ダイレクトのリターンパスを完全にフリーの体勢で受けると、迷わず右足を一閃。弾丸シュートをゴール左のサイドネットに突き刺した。大久保は4試合ぶり今季12ゴール目で、第2ステージは初ゴール。得点後は仁王立ちで自分の胸を両拳で叩く“ゴリラパフォーマンス”を披露した。

 1点を追う展開となった清水は前半20分、相手PA手前でセカンドボールを拾った鄭大世が井川を背負いながら強引に振り向き、右足でロングシュート。これはわずかにクロスバーを越えたが、直後の22分にFWピーター・ウタカがミドルシュートを狙うと、こぼれ球をつないでMFミッチェル・デュークが左サイドから右足でゴール前にクロスを入れ、走り込んだウタカがヘディングでゴールに叩き込んだ。

 1-1の同点に追いついた清水はさらに前半30分、MF大前元紀の右CKにウタカが頭で合わせ、勝ち越しゴール。マークに付いていた谷口が一瞬、ウタカの動き出しに遅れ、フリーにしてしまった。ウタカの2試合連続となる2ゴールで2-1と逆転に成功した清水は前半34分、35分と鄭大世が果敢にシュートを狙う。川崎Fも前半40分、MF大島僚太の縦パスから大久保が右足を振り抜くが、惜しくもクロスバーを直撃。前半は清水の1点リードで折り返した。

 後半開始から森谷に代えてFW船山貴之を投入した川崎Fは立ち上がりから攻勢を強めて清水を押し込む。再三、セットプレーのチャンスを獲得すると、後半12分、MF中村憲剛のFKからMF田坂祐介がヘディングシュート。GKが弾いたこぼれ球を武岡が詰め、2-2の同点に追いついた。昨季、横浜FCから川崎Fに加入した武岡。J2では通算14ゴールを記録しているが、J1では待望の初ゴールとなった。

 一気にたたみかける川崎F。後半15分、左サイドからDF小宮山尊信がマイナスのクロスを入れると、田坂が左足を振り抜くが、GK杉山力裕の好セーブに阻まれる。それでも後半26分、カウンターから縦パスを大久保がワンタッチで流し、田坂が左サイドのスペースを駆け上がってゴール前にグラウンダーのクロス。これを大久保が右足ダイレクトでゴール右上に蹴り込んだ。

 3-2と再逆転した川崎Fはその後も攻撃の手を緩めることなく、清水を押し込む。清水はFW村田和哉、MF河井陽介、MF白崎凌兵と攻撃的なカードを切っていくが、流れを引き寄せることはできず、後半はほぼワンサイドゲームとなった。

 後半43分には大久保がみたびゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定でハットトリックならず。後半アディショナルタイム、接触プレーで左膝を痛めたか、FW杉本健勇と交代するアクシデントに見舞われた大久保は担架に乗せられたままピッチをあとにした。それでも、チームはそのまま3-2で逃げ切り、2万人を超える観衆が集まったホームゲームで勝ち点3をもぎ取った。

(取材・文 西山紘平)

[J1]第2ステージ第4節 スコア速報

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