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太田復帰のF東京、FW前田の2発などで最下位に沈む仙台に快勝

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[7.29 J1第2ステージ第5節 F東京3-1仙台 味スタ]

 J1は29日、各地で第5節を行い、13位のFC東京は、ホームで18位のベガルタ仙台と対戦した。前半にFW前田遼一の2ゴールなどで、大量3得点を挙げたF東京は、後半の仙台の反撃を1点に抑えて3-1で勝利。第2ステージ2勝目を挙げている。一方、仙台は1分4敗と未勝利が続いている。

 F東京はMF高橋秀人が警告累積のため出場停止。中盤にはMF野澤英之が入った。また最終ラインでは左SBに太田宏介が復帰、DF丸山祐市が本職のCBを務め、右SHにMF三田啓貴、左SHにMF羽生直剛の4-4-2で試合をスタートさせた。対する仙台は、前節の柏戦(0-1)から3人を変更。DF菅井直樹が右SBで先発に復帰し、MF金久保順、FWハモン・ロペスがMF野沢拓也、FW奥埜博亮に代わりスタメン出場している。
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 前半9分、先発に復帰した太田がいきなり魅せる。右サイドの深い位置でFKを獲得すると、太田が伝家の宝刀左足を振り抜く。ゴール前に送られたクロスは、ピンポイントでDF森重真人に届く。森重がヘディングでボールをゴールに流し込み、F東京が1点をリードした。

 その後は両チームともシュートに持ち込めない時間が続いた。それでも前半23分、中盤で野澤がボールを奪い取ると、前田にパス。前田はDF2人の間を強引にこじ開けてGKとの1対1になると、左足でシュートをゴール左隅に決めてリードを2点に広げた。

 PA内までボールを運べなかった仙台だが、前半28分にPAのすぐ外でFWハモン・ロペスが倒されてFKのチャンスを得る。MF梁勇基が低いシュートでゴールを狙ったが、壁に跳ね返されて得点はできなかった。

 最下位に沈む仙台の悪い流れは止まらない。前半34分にはプレッシングをかけに来た前田にボールを引っかけてしまうと、最終ラインの裏にこぼれたボールを前田に拾われて、PA内までボールを運ばれる。懸命に戻ったMF富田真伍もキックフェイントでかわされ、GK六反勇治が飛び出したゴールマウスにチップキックでシュートを決められ、3失点目を喫した。結局、仙台はその後も攻撃の形をつくれないまま、前半の45分を終えると、仙台サポーターからは渡邉晋監督に向けて「渡邉、動け!!」とコールが起こった。

 後半開始と同時に仙台の渡邉監督は、ハモン・ロペスとDF渡部博文を下げて、DF二見宏志とFW奥埜博亮を投入する。後半の立ち上がり、何度か縦にボールを運ぶ場面のあった仙台だが得点は奪えない。8分にはF東京もサンダサを下げて、FW石川直宏をピッチに送り出す。仙台は12分にMFキム・ミンテが強烈なシュートを放つが、ゴールの右に外れて行った。

 F東京も14分、DF徳永悠平がスルスルと中盤を突破して、PA内までドリブルでボールを運ぶ。徳永はゴール前でDFをかわして左足でシュートを放ったが、GK六反に阻まれた。同16分に仙台は最後の交代カードを切り、キム・ミンテを下げて、MF野沢拓也を起用する。18分にはDF鎌田次郎がドリブルでボールを運び、シュートに持ち込むが枠を捉えられない。同20分には菅井がライン際で折り返したボールを奥埜がシュートするも、丸山のブロックに阻まれた。

 反撃を仕掛ける仙台は、後半23分にF東京のDFラインと中盤の間にできたスペースでボールを受けたMF金久保順が前を向く。そのまま中央をドリブルで破り、ミドルシュートをゴールに突き刺して1点を返した。

 F東京は32分に三田に代えてMF橋本拳人を投入する。同37分にF東京は、前田のボールキープからDFの間に出たパスを受けた橋本が最終ラインの裏にボールを出す。そこに走り込んだ石川がシュートを放ったが、右に逸れた。44分にF東京は羽生を下げて、DF松田陸を送り出す。このまま試合は3-1で終了し、F東京が3試合ぶりの勝利を収めている。

(取材・文 河合拓)

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