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[総体]足首痛悪化させて途中交代…大津のU-18代表CB野田、雪辱の冬へ「最後取り返しに行きたい」

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[8.5 全国高校総体3回戦 関東一高 4-1 大津高 いぶきの森]

 ともにJ1クラブが獲得を狙うU-18日本代表CB野田裕喜主将とU-18日本代表FW一美和成ら擁する優勝候補・大津高は3回戦で姿を消した。前半30分に10番MF吉武莉央の右クロスをMF秋永蓮斗が頭で合わせて先制。1-0で前半を折り返したが、「後半走った方が勝つぞ」と送り出された後半、走り負けて逆転負けを喫した。

 チームにとっては1-1の後半13分に野田が負傷交代したことが痛かった。野田は大会直前に熊本で開催されたフェスティバルで右足首を負傷。前日の大分高との初戦では全く自分のプレーをすることができなかったという。足の状態が悪いという不安もあって、注目DFは自身をコントロールすることができなかった。決して危険な位置ではなかった中盤で相手の攻撃の起点を潰しに行ったところで右足首を再び捻り、ピッチに倒れ込んだ。

 闘争心旺盛でゴールを守ることへの責任感の強さと対人の強さを兼備。そして予測と動き出し速く相手の攻撃を消す野田は高校ナンバー1のCBだ。すでに特別指定選手として登録されている熊本でJ2先発も果たしており、どの選手よりも多い経験を積んでいる。

 だが、思うように動かない身体が、焦りを生んで怪我を悪化させ、勝負どころに突入する前に試合から去る結果となってしまった。リーダーを失い、そして例年に比べて梅雨明けが遅れ、調整不足もあったチームは運動量が上がらず、挑戦者として向かってくる関東一に飲み込まれる形で敗戦。悔しい敗退に野田は「負けたんで言い訳にしかならないので。チームと自分の力不足だと思います。本当に強いチームだったら、そういうチャレンジャーのチームも乗り越えていく。自分たちが弱かったというだけです」と唇を噛んだ。

 今年は九州新人戦を制し、プリンスリーグ九州では無敗首位。高い評価を得ていたチームだが、悲願となっている初の日本一は選手権へ持ち越しとなった。野田は「夏はチームに迷惑をかけた。キャプテンとしても、ひとりの選手としても不甲斐なかったので、本当に冬、最後取り返しに行きたいですね。冬、リベンジしたいなと思います」。悔しさをバネにより強い個、チームとなって全国舞台に戻ってくる。

(取材・文 吉田太郎)
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