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[総体]前回王者と好勝負演じるも、四日市中央工は2回戦で涙

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[8.4 全国高校総体2回戦 東福岡高 4-1 四日市中央工高 三木総合防災公園陸上競技場]

 四日市中央工高は試合開始直後の3分、U-18日本代表MF森島司主将のパスで相手DFの背後へ飛び出したMF上田航大が右足でゴールへ押し込んで先制。さらに7分には右中間へ飛び出したFW伊藤圭都の右足シュートがゴールを襲う。立ち上がりからハイペースで相手にプレッシャーをかけていた四日市中央工はボールを奪い返すと、相手が捕まえることのできていなかったU-18日本代表FW小林颯や森島がポイントとなってチャンスメーク。上田や伊藤の突破が東福岡の守りに穴を空けるなど、前回王者を十分に苦しめて見せる。

 だが、樋口士郎監督が「シュートで完結して終われなくなって、しんどくなった」と振り返ったように、チャンスをつくりながらも、大胆さを欠いたり、逆に最後の局面で精度を欠くなど東福岡を突き放すことができない。前半25分に追いつかれた後の34分には左SB首藤凛兵のフィードから抜け出した上田がDFを剥がしてラストパス。決定的なシーンだったが、小林のヘディングシュートは枠を外れてしまう。

 後半10分には森島が強引に中央を突破。小林に繋ぐと、小林の右足ミドルがクロスバーを叩く。15分にも小林が左サイドから仕掛けてシュートへ持ち込むなど勝ち越しゴールを狙うが、2点目を奪い切ることができない。20分、21分にかけて相手の決定機をGK五十部泰造が3連続でビッグセーブを見せるなど、好勝負を演じていたが、後半30分にPKで勝ち越し点を献上すると、その後2点を失い、1-4で敗れた。

 注目対決で勝機はあっただけに悔やまれる敗戦となった。最終ラインの成長やリーダーである森島や小林がさらに違いを見せられるかなど、課題となった部分を改善し、好チームはここから選手権へ向けて強いチームへと変わるか。樋口監督は「(例年、四日市中央工は)夏を越えるとチーム全体がだいぶ変わってくる。今のベースプラス、フィジカルのところとゴール前ですね。そこの厳しさが出てくると、結果に直結するんじゃないかなと思いますね」と期待。今春、四日市中央工は公立校ながらも人工芝グラウンドが完成して練習環境が向上した。その記念すべき年であり、タレントも擁する今年、冬に必ず飛躍を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
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