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出場7試合全勝の大宮DF大屋「負けたら先発が変わると思うので…」

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[8.8 J2第28節 大宮1-0栃木 NACK]

 大宮アルディージャは8日の栃木SC戦で、堅守の相手に苦しみながらも後半42分にFW家長昭博が決めたPKで1-0の勝利を収めた。これによりチームは連勝を8に伸ばし、DF大屋翼も自身が出場した試合を7戦全勝としている。

 DF和田拓也の好調もあり、なかなか出場機会を得られなかった大屋だが、和田の負傷によって巡って来た第24節の福岡戦以降は先発の座を守っている。栃木戦の前半には、積極的に攻め上がる場面も多く、自身の特徴を示せるようになってきた。

 試合を振り返って大屋は、「いつか入るんじゃないかという感じで攻めていました。相手も必死に守って、ちょっと焦りはありましたが、ああいう形でPKを取れて勝てたのは良かったです」と話した。

 また、前線へ何本も走り込んだことについては「コンディションも良くなって来ているし、結構涼しかったので、行けるところは行こうと思っていました。横山さんとか、カル(カルリーニョス)が、『穴を埋めるから、(攻撃に)行って来ていいよ』と、試合前から言ってくれていたので思い切っていこうと思っていました」と、個人の状態、気候、さらにチームメイトとのコミュニケーションと、さまざまな要素がうまく機能したことを明かした。

 そして、苦しみながらも、勝ち点3を得られていることの意味は大きいと強調しつつ、今後の課題を口にする。「試合後に家長くんとも話したんですけど、久しぶりにJ2という感じの相手とやった感じでしたね。これからは、ああいう相手との試合が多くなってくると思うから、そこをどうやって崩すか、チームとして形を持てるようにやっていきたい。時間帯に応じて、どうやって攻めるのか、守るのかがはっきりしたら、もっと良いチームになっていくと思う」。

 この8連勝中、大宮は4失点しか喫していない。守備が安定していることは、この独走の大きな要因だ。だが、次節は守備の要であるDF河本裕之が累積警告で出場停止。さらにDF福田俊介もケガで途中交代しており、最終ラインの選手が大幅に変わる可能性がある。それでも大屋は「誰が出ても変わらないサッカーが出来ると思います。練習からみんな良い競い合いができていると思いますし、僕もそうだったように、チャンスを待っている選手もいると思うので。良い準備ができているから不安はありません」と、自信を見せる。

 同時に層の厚さは、先発出場している大屋にとって良い意味でプレッシャーになっているようだ。出場7試合全勝だが「負けたら、(先発は)変わると思うので。そこは自分でもシビアに捉えています。レギュラーを取ったわけではないですし、アイツ(和田)がケガをして、その代わりに出て、そのまま勝っているから出られているだけなので、おごりはないですし、良い競争ができていると思います」と、謙虚に話していた。

(取材・文 河合拓)

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